「バーソは自由に」

考え方はいろいろあるから面白い

 「ウェルウィッチ」は砂漠で千年以上も生きる奇想天外な植物だ。 


 吾輩は奇想天外である

 吾輩は草である。極め付きの珍しい草である。名前は奇想天外である。
 どこで生まれたかほとんど見当はつく。雨が滅多に降らない土地に生え出た事
だけはよく記憶している。

 吾輩はここで初めて人間というものを見た。しかしあとで聞くと人間というの
は一番獰猛な種族で、吾輩の仲間である草族の若いのを切り取っては生や煮て食
うという話である。しかし吾輩が知る人間は、吾輩を見て、うわーとかおおーと
云って喜んでおるようであったから、別段恐ろしいとも思わなかった。

 吾輩はここで800年か、1000年か、あるいは1000年以上生きている。毎日毎
日が同じような日々であるからして、厳密に何年経ったかとんと覚えていない。
 ところが人間は、野の草が1000年も生きているのは 奇想天外、不可思議、奇
妙奇天烈、四捨五入、出前迅速、落書き無用などと訳の分からん事を云って嘆賞
の念を抱いているようだ。人間は単調すぎる人生に生きる価値があると思ってい
るのだろうか。


  wiu4.jpg
  pixabay



 その人間の話を立ち聞きして知った事だが、この地は世界最古のナミブ砂漠で、
ナミブとは何もないと云う意味だそうだ。人間の用語を使って云えば、年間雨量
は20ミリ程度、気温は40度から70度で、過酷だとか灼熱地獄だとか云われるが、
海岸近くに年間100日ほど霧が発生し、何とか潤いを保っている。野の草を見よ、
草の一生は重荷を負うて遠き道には行かず、定点でじっと辛抱する事なのである。

 吾輩は美形ではないが生きるための体形をしている。吾輩の手、すなわち葉は
何枚もあるように見えるだろうが、たった一対2枚しかない。仙人掌(サボテン)
のような貯水構造は一切してないのだが、根を10メートルぐらいまで伸ばして地
下の水脈をうまく探し当て、水分を吸収している。吾輩の超長寿の秘訣は地中の
根なのである。大切な事は目に見えないのである。

 
  ui99.jpg
  ウェルウィッチ(Welwitschia mirabilis ) Photo by PimGMXon Foter.com / CC BY-NC


 しかし毎日毎日同じ事を繰り返しているのは、正直、はなはだ苦しい。吾輩が
我慢に我慢を重ねていたとき、くしゃみが出そうな顔の男が来て、「おい、君、
1000年生きようが、何でも命のある内にしておく事だ。これを飲んでみたまえ」
と云って白い泡がぶくぶくしている妙な茶色い飲物を渡された。物は試しと飲み
干したら妙な現象が起こった。

 初めは舌がぴりぴりして、口中が外部から圧迫されるように苦しかったのが、
飲むに従ってようやく楽になって、一杯目を片付ける時分には別段骨も折れなく
なった。もう大丈夫と二杯目は難なくやっつけた。ついでに葉の上にこぼれたの
も拭うがごとく茎内に収めた。次第に根がほてってくる。葉を脱ぎたくなる。歌
をうたいたくなる。月の~沙漠に~陽が落ちて~夜となるこ~ろ~。

 ああ、何だかすべてが億劫(おっくう)だ。寝ているのだか死んでいるのだか判然
としない。虚しい。吾輩は何の必要があって同じような日々をこうして続けてい
るのだろう。


  wiu2.jpg
  pixabay


 茫然としながらこう考えた。人生の真実とは、実に面白くて不愉快で、魅惑的
であり恐ろしく、おまけに甘くて苦いものである。こんな呵責(かしゃく)に遇うの
はつまりは長く生き過ぎたからである。これからも同じ日々が続くのが分かって
いて、なおも生きようとするのは無理だ。無理を通そうとするから苦しいのだ。
「もうよそう。意味なく生きるのはご免蒙(こうむ)ろう」と自然の力に任せて抵抗
しない事にした。

 次第に陶然として来た。どこにいるのだか判然としない。ただ、楽である。否、
楽そのもすら感じ得ない。日月(じつげつ)を切り落し、天地を粉韲(ふんせい)して 不
可思議の太平に入る。吾輩は今の命を捨て、夢の中に入って太平を得る。太平は
死ななければ得られぬ。南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。ありがたいありがたい。

 否、否、否、そうではないそうではない。
 死んで花実が咲くものか。
 時、春の令月(れいげつ)にして、気淑(きよ)く風、和(やわら)いでいる。

 吾輩は、この何ともなき砂漠で、その日その日をありがたく過ごさせていただ
く事にした。

  
  wiu09.jpg
  Photo by cyclingshepherdon Foter.com / CC BY-NC-SA

 
        ____________________


特別付録

面白いコメントをいただきました。そっくりそのまま掲載させていただきます。→ブログ『藤花幻


 吾輩は草である ――― miss.key(物語・漫画作家)


 吾輩は草である。名前はまだない。と言うか、必要ない。誰かに呼ばれる事も無ければ、誰かを呼ぶ事も無いので名前の概念すらない。

 どこで生まれたかとんと見当もつかぬ。気が付いた時には、からっからに渇いた灼熱砂漠のど真ん中に、ただ黙して生えていた事だけは記憶している。
 吾輩は此処で初めて二本足の珍妙奇妙、奇々怪々、異様面妖、奇怪千番、鉄板金網、焼肉定食な人間と言うものを見た。それは時々吾輩を足蹴にするダチャウを懲らしめるそうである。そして吾輩を傷つけたりはしないそうな。
 しかし当時は何という考えも無かったから別段それがどういう事かなど気にもしなかったし、今も気にしていない。どうでも良いのである。
 ただ、彼らの落としていく黄色い水はまあちょいと生暖かくて臭いが、良い水分と窒素の補給にはなる。それが人間のする小〇だと言うのはそのうち気が付いた。
 気付いたがどうと言う事もなく、あれ以来、日々は特別変わらぬ。相変わらず雨は降らないし、相変わらず日中は暑いし、夜は寒い。日が昇るのを数えても何も変わらないし、陽が沈むのを数える意味も見出せない。
 ただ、何時の間にか人間は体に変なものを巻き付ける様になった。以前はすっぽんぽんだったと記憶しているが、これが言う所の時間なるものなのであろうか。

 恐らく吾輩はひたすら死ぬまで生きるのだろう。と言うか、死ぬとはどういう事だろうか。判らないからもうしばらく此の儘で居る事にした。
 まあ、此の儘居る以外の事など何も知らないのではあるが、何回か日が昇り沈んだ後の人間がどの様な姿になるのかだけはちょっと興味がある様な気がしないでもない。

.



補足―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※この話は、夏目漱石『吾輩は猫である』をベースに、藤子不二雄作詞「ぼくドラえもん」、イエス
の言葉、徳川家康の遺訓、『星の王子さま』の有名句、童謡「月の沙漠」と歌謡曲「アラビアの唄」
の歌詞、アナトール・フランスの警句、「令和」の典拠となる和歌の前書き、日本の格言をそのまま、
もしくはアレンジしたものやバーソの考えた迷句を添加し、人生観のようなものを書いたつもりです。

●砂漠の稀少植物「ウェルウィッチ」は、1859年に発見したオーストリアの探検家フリートリッヒ・
ウェルウィッチ(Fridrich Welwitsch)氏にちなみ、学名は「Welwitschia mirabilis ウェルウィツチ
ア・ミラビリス」と命名された。アフリカ南部のナミブ砂漠に固有の裸子植物で、風変わりな外見
と大変な長寿であることから、和名は「キソウテンガイ」また「サバクオモト」と名づけられた。
●高さは最大個体でも1.5mを超えないが、植物体の直径は8mにも達する。葉は2~4mに達する
と、木部の捻れや風などの外的要因によって擦り切れて裂け始め、一見何枚もあるように見える。
●乾燥に適応するために、葉の気孔から大気中の湿気を吸収し、長さ3~10mにも達する根によっ
て地下水を吸い上げる。また、クチクラ層が厚く、気孔が葉の両面で同数有り、高い蒸散能力を有
しているが、葉を冷却するためと考えられている。
●寿命の長い植物で1000年以上も生きる世界的に珍しい植物で、幾つかの個体は2000歳を超えて
いる可能性がある。「生きている化石」とも言われ、特別保護を受けている。――Wikipediaなど
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
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COMMENT FORM

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『奇想天外』はビールにはまった?

>美形ではないが生きるための体形をしている。
>根を10メートルぐらいまで伸ばして…
>大切な事は目に見えないのである。

まさに相田光男の世界観。心に染み渡りましたぁ。

が……それよりも何よりも、バーソさん記事の語彙の豊かさに
改めて『嘆賞の念』を抱きましてございます。

>日月(じつげつ)を切り落し、天地を粉韲(ふんせい)して
不可思議の太平に入る。吾輩は今の命を捨て……

これなんて文豪の域じゃないですかぁ。
しかも新元号の『令和』を取り込む粋なテクなど感動ものです。

はて、最後の画像は花ですかね?
まさか、竹の花のように70年に一度とかじゃないですよね。
70年に一度の竹の花、見たことあります。
花が咲くと枯れるんですぅ。意味深……。

2019/04/06(土) |URL|風子 [edit]

凄い植物ですね

バーソ様
おはよう御座います。

1000年生きるというのは本当なのでしょうか?
凄い植物があったものです。
1000年前というと日本は平安時代、中国は宋の時代。そして欧州は十字軍があった頃ですね。
そんなときから生きている人間がいたら凄いことでしょうね。
確かデーモン小暮閣下は10万何才とか言っていましたが。

「奇想天外、不可思議、奇妙 奇天烈、四捨五入、出前迅速、落書き無用」
この羅列はリズミカルで思わず笑ってしまいました。

愛新覚羅

2019/04/06(土) |URL|aishinkakiura [edit]

おひさし~

夏目ちゃんをパクリ倒して、でも、すごーく意味深。

奇想天外は興味津々で読ませていただきました。

とてもタイムリーな万葉集からの例の歌もあり、師匠を四文字で表すなら、格致日新、洽覧深識、思索生知、博識洽聞・・ちょいとほめ過ぎた感もありますが・・

最後の最後に、あ、そうかと思ったことが、甕に落ちたにゃんこは、あのまま死んじまったのではなく、ご主人様にひょいと摘み上げられたのではないかと、そこまで感じさせてくれる師匠はやっぱすごい!!

2019/04/06(土) |URL|ばく [edit]

Re: 『奇想天外』はビールにはまった?

風子さん コメントありがとうございます^^)

 お褒めにあずかり、うれしい限りです。おかげさまで千年ぐらいは軽く生きられそうな心持ちになりました。(笑)

 さて、このフレーズは誰の言葉だろうとかと思い出しながら読めば、それも一興かと思っていたのですが、全部が私の作と思われるのも良くないので、「補足」に以下の文章を追加しました。

※この話は、夏目漱石『吾輩は猫である』をベースに、藤子不二雄作詞「ぼくドラえもん」、イエスの言葉、徳川家康の遺訓、『星の王子さま』の有名句、童謡「月の沙漠」と歌謡曲「アラビアの唄」の歌詞、アナトール・フランスの名句、「令和」の典拠となる和歌の前書き、日本の格言をアレンジしたものやバーソの考えた迷句を挿入し、人生観のようなものを書いたつもりです。

 なので最後の「日月を切り落し、天地を粉韲し」あたりはほぼ原文そのままなので、まさに文豪・夏目漱石の言葉です。風子さんなら、バーソがそんな難しい字を知るはずがないと思うべきでした。(笑)
 でも「美形ではないが生きるための体形をしている」は私の言葉でして、これをピックアップするとは身体の造りにも詳しい風子さんらしいと思いました。
「大切な事は目に見えないのである」はアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリで、これについて書こうかなと思って、いま図書館から訳者違いの2冊を借りているのですが、ちょっとうまくまとめるためのアイディアが浮かびません。

 最後の画像は花か? 種ではないかと思うのですが、よく分かりません。Wikipediaには「雌雄異株で、雌花序は雄花序より大きく、共に灰緑色や深紅色をしている。雌花は球果状(他の裸子植物と同様に松かさ状)で、長さ2-8cm程度。雄花は1.5-4 cm、退化した胚珠1つと小胞子嚢柄6本を有す。」とありました。
 また日本大百科全書(ニッポニカ)によると「雌雄異株。幹頂の周辺部の葉の基部近くから小枝を出し、花をつける。雄花序は橙黄色で四角張った紡錘形で十字対生する鱗片葉に覆われる。雄花には2対の包葉と6本の雄しべがある。雌花序は赤褐色で太くて長さ10センチメートル、幅3~4センチメートル。雌花は1個の胚珠だけからなる」とありました。

 雄花の開花状況の写真
http://gkzplant2.ec-net.jp/mokuhon/syousai/agyou/u/ueruulittia.html

 花が咲くと枯れる。うーん。でも、生きていれば花も実もあるのだからそんな繰り返しの日々が続くのも楽しい、そして輪廻もある、と考えたほうがいいような気もしますが。(笑)

2019/04/06(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

Re: 凄い植物ですね

aishinkakuraさま コメントありがとうございます^^)
 
 実際に1000年も生きる個体もあるそうで、中には2000年ぐらい生きているのではないかと思えるのもあるそうです。あまりに長寿なので、だから和名が「キソウテンガイ」と命名されたようです。

 他にも長寿の植物ってけっこうあるのですね。推定10万歳というのもあります。驚きますね。霊長類最高の生物がわずか100年ぐらいなのに、そんなに長く生きる植物があるのですから。

「地球で最も長生きな10の植物」
http://karapaia.com/archives/52161609.html

 デーモン閣下の素性については信用してはなりませんよ。あの奇天烈なメイクは化粧といって人類を騙すためのものですから。ただ、解説、特に大相撲の解説は面白いですね。
 
「奇想天外、不可思議、奇妙 奇天烈、四捨五入、出前迅速、落書き無用」は「ぼくドラえもん」の歌詞をわずかにアレンジしたものです。詞は面白いのですが、メロディーはちょっと覚えにくい曲のように思いますが。
https://www.youtube.com/watch?v=PnwQjyQbOnM 

2019/04/06(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

Re: おひさし~

ばくさん コメントありがとうございます^^)

 おー、さすがに元文学少年、もとい、いまでも本好きの、それも硬い文章も好きなばくさんらしい感想です。「格致日新、洽覧深識、思索生知、博識洽聞」はみな、私の知らない言葉ばかりでした。

 万葉集からの引用。さりげなく元号が入っているでしょう。でも最初はこう書いたのです。


 世の中は平成から令和に変わった。
 令とは良き事めでたき事。和とは和やかである事。
 
 でも説明的でつまらないなあと思い、何度か推敲して、この現在の文章に至りました。このほうが合っていると思います。


 時、春の令月(れいげつ)にして、気淑(きよ)く風、和(やわら)いでいる。

> 甕に落ちたにゃんこは、あのまま死んじまったのではなく、ご主人様にひょいと摘み上げられたのではないか
 おー、なるほど。それは思いつかなかったです。「ひょいと」がいいですね。確かに漱石なら、この言葉を使って、そのように結末を書きそうです。
 
 このたび一つ面白いと思ったのは、これです。私はこう書きましたが、


 吾輩はここで初めて人間というものを見た。

 漱石はこう書いているのです。


 吾輩はここで始めて人間というものを見た。

 辞書には「初めて」でも「始めて」でもいいと書いてありますが、昨今は年配のひとほど「初めて」と書くらしいですね。

2019/04/06(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

こんにちは

せ、千年ですか、ほんと奇想天外な話です。
千年イチョウとか千年杉とかはよく耳にしますが
草科で千年とはね。
木の場合は年輪で木の年齢は分かりますが、
ウェルウィッチアの場合はどうやって年齢を
割り出すんでしょうか。
通販で2万円ちょっとで売っていますが、同じ種なのかな。
私は、浪子の言うように千年でも万年でも生きたいですね。
宇宙の成り立ち、人類はどうやってここまで来たのか、死後の
世界はあるのか、知りたい知りたい。知るまでは死ねない。(笑)
木の年輪の場合、年輪を使えば発掘し出てきた木の年代が
分かるようになっています。
纒向の箸墓の年代も年輪で判明し、卑弥呼の墓である可能性が
高くなっています。
ウェルウィッチアもなんかの役に立ってるかもしれない。
千年、二千年前のナミブ砂漠の成り立ちとか植生とかが分かるとか。
ウェルウィッチア、遠慮なく長生きしなさい。

2019/04/06(土) |URL|エリアンダー [edit]

美しい物語ですね^^

真理探究者の果てにあるものを、
彷彿とさせるような読後感でした。

一周まわって、
結局は「自分」のもとに還った(2000歳!)草は、
けれども、
なんだか幸せそうでした。

2019/04/06(土) |URL|友資 [edit]

Re: こんにちは

エリアンダーさん コメントありがとうございます^^)
 
 ほんと、年齢はどうやって計算したんでしょうね。私もざっと検索した限りでは分からなかったですよ。
 葉の生長は年1センチとすれば、葉は永遠に伸びれば1000年では1000センチ。10メートルです。10メートルぐらいならありそうですが、ただ先端部分から少しずつ枯れていくので、滅多に見つからないでしょう。
 
 樹齢2000年の老草の場合、葉は陸上競技の400メートルトラックを3メートルの幅で覆う量に匹敵するまで伸びると計算した学者もいたそうです。
 根は10メートルの伸びずに、3メートルぐらいだという話もあります。あまりまだよく分かってない草じゃないでしょうか。

 年齢は、雌雄異株の雌のほうに聞いても教えてもらえないでしょうから、雄のほうに聞いて確かめたのではないでしょうか。その場合、おそらく記憶が定かではないでしょうから、少しオーバーに言われた可能性もあります。(笑)

 草の命は長すぎて、花の命は短くて、どうにも不公平なものだと思いますが、その分、花のほうは美しくて香りも良くて人間を楽しませているので、短い寿命でも、いい思いをしています。そう思えば、このウェルウィッチは観葉植物として部屋に飾りたいとは思えず、不格好だとかグロテクスだとか評されていますから、その分、超寿命でバランスをとっているのでしょうか。

 人間は健康であっても70~80年ぐらい。100歳を超える人は滅多にいませんから、その分、人間は知能が優れていて、草よりは自由に楽しく生きているのだと思うほうがよさそうです。
 
> 宇宙の成り立ち、人類はどうやってここまで来たのか、死後の
世界はあるのか、知りたい知りたい。知るまでは死ねない。

 私も知りたいです。子供の頃から、それが疑問でした。死んだらどうなるのか、自分が無存在になることを思うと、うわーっと声を上げそうになるほどでした。でも今は、有ると思うことにしています。そのほうが死を楽に迎えられそうですし。

> ウェルウィッチアもなんかの役に立ってるかもしれない。
 ああ、そうですね。宇宙には、地球にも、無駄なものなんかないでしょうから。進化論で考えても適者生存で進化してきたのでしょうし、創造論で考えてもみんな意味があって存在していると思います。
 自分自身も単に両親が生んだから生きているだけ、たまたま偶然にここに存在しているだけ、いてもいなくてもどうでもいいとしたら、ちょっと虚しくなります。

2019/04/06(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

Re: 美しい物語ですね^^

友資 さん コメントありがとうございます^^)

 いつもありがとうございます。
 
> 真理探究者の果てにあるものを、
彷彿とさせるような読後感でした。

 おやー、そうですか。真理探究者ですか。じつは真理らしきものを意図して書いたのですが、そう思っていただけましたか。ウェルウィッチの超寿命についてはだいぶ前から書こうと思ってメモしてあったのですが、この生態についてはけっこう多くの人が書いています。なので同じことを書いてもつまらないので、どう書こうかと考えていました。

 私の最近の話で、駱駝が語る遺訓の話と、ちっぽけな虫の一人語りの話を書いて一人称で書く方法もあることを思い出し、また『吾輩は猫である』の最初と最後の部分が面白くて覚えていたのでいつか使おうと思っていたことも思い出し、その二つを併せて今回の話を作りました。

 ですからこの話のテーマは、最後の言葉なんですね。別にどうってことのないフレーズですが。


 死んで花実が咲くものか。
 ・・・・・・
 吾輩は、この何ともなき砂漠で、その日その日をありがたく過ごさせていただく事にした。
 
 昔、『東京砂漠』という歌がありました。「あなたがいれば 陽はまた昇る この東京砂漠」という歌詞でしたが、そのフレーズと似たようなイメージでしょうか。歳歳年年人同じからず。しかしその歳歳年年を味わえる幸せ。それをもっと大事にしたい、と最近は以前より思うようになりました。

 この草は、はた目には美しい草ではないかもしれないですが、生きているだけで美しい。そう思わされる草でもありますね。
 聖書の最後の書「黙示録」にはキリストが統治する至福の「千年王国」の話がありますが、そういう時代になれるかどうかは人間の意識次第のような気もします。

2019/04/06(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

世界には身体と比較して極端に長い寿命を持つ生物が何種類か存在しています。
それらの生物は、いずれも生命が生きるのにとても困難な環境を克服しています。
痩せた土地と厳しい気候の中、僅かの水と食を無駄にしない様にじっとしているのです。
体温を下げて新陳代謝をギリギリまで抑え、まるで冬眠している様に一日中寝ています。
生涯において生物の細胞が分裂できる回数は、種や個体ごとに決まっていると言われます。
従って細胞分裂のサイクルを時間的に遅らせば、必然的に個体の寿命は長くなる訳です。
きっと奇想天外の長寿は、厳しい環境で生命が生きる為に自然が与えた知恵でしょうね。
しかし、その自然から授かった知恵は人類が宇宙に旅立つ際には必ず役に立つと思います。
試しに明日から僅かの食事だけで、新陳代謝を落とす為に寝て暮らしてみましょうかね(笑)

2019/04/06(土) |URL|sado jo [edit]

Re: タイトルなし

sado jo さん コメントありがとうございます^^)

> 体温を下げて新陳代謝をギリギリまで抑え、まるで冬眠している様に一日中寝ています。
生涯において生物の細胞が分裂できる回数は、種や個体ごとに決まっていると言われます。
従って細胞分裂のサイクルを時間的に遅らせば、必然的に個体の寿命は長くなる訳です。


 なるほど。そういう話を私も読んだことがあります。ノーベル賞を受けたライナス・ポーリング博士は、本来は新陳代謝は永遠に続くはずだが、なぜか、ある時が来ると止まってしまうと言っています。
 人体には、あるいは細胞だったかには、そういう時計のタイマーのようなものが基本設定として遺伝子の中に仕込まれていると言う学者もいます。
 もしそれが本当なら、そのタイマーセットを解除すれば、人間は肉体を持ったまま永遠に生きることができるかもしれません。

 しかしそれにしても、ほとんど冬眠状態で無活動のまま生き続けるというのも地獄ですね。
 以前、『永遠に美しく』という映画を見たことがあります。出演はブルース・ウィリス、メリル・ストリープ、ゴールディ・ホーンなど。落ち目の女優と容姿の衰えの悩む二人の女性が秘薬を手に入れて死なないようになるのですが、しかし肉体は損傷はするので、首が曲がっても足が取れても、まだ生きているという、なかなか面白い映画でした。死にたいと思っても、死ねずにずーっと生きているというのは恐ろしいものですね。健康体ならいいのですが、いっぱい管を付けたままベッドで生き続けるのはしたくないと思っています。

 新陳代謝を落とすためにではないようですが、断食は体の健康にいいという話があって、実際に少しの期間でも断食をしてみると以前より肉体も調子よく、感覚も冴えるという話がありますね。このブログを訪問してくださる方の中にもそういう人がいますし、以前わたしがタクシーに乗ったとき、その運転士のひとが一日一食だったかで生きていて、何も問題はなく調子がいいと話していたのを思い出します。
 時々断食をしてみようかと思う時もあるのですが、今でも細いほうなので、実際にしたら骨と皮になりそうです。
 joさんは最近はどうですか。暖かくなってきたので少しはいいでしょうかね。お大事にしてください。

2019/04/06(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

よく、わかります。
気持ち、よくわかります。


砂漠の稀少植物「ウェルウィッチ」って
存在するのですね。
世界にはそんな珍しい植物があるのですね。
この文章、漱石に読んでもらいたかったな。


2019/04/07(日) |URL|森須もりん [edit]

Re: タイトルなし

森須もりんさん コメントありがとうございます^^)

 あらー、仕事がかなり忙しくなったようなのにすみません。

> よく、わかります。
気持ち、よくわかります。

 うーん、ちょっと考えさせられました。
 ウェルウィッチが沙漠という過酷な環境でも健気に一人で耐えて頑張って生きていることに感じて、考えさせられたということでしょうかね。

 確かにそうですね。人間は楽して生きている人もいれば、そうではない人もいます。不公平なようで、どうして人生はそうなっているのかと嘆きたくなることもあるでしょう。
 
 進化論的に言えば慰めとなる答えは無いでしょうが、精神世界的に言えば、いま苦労して生きている人はじつは霊的な観点で見れば霊性レベルの高い人であって、今生の困難な生活は自分の向上のために選んで生まれてきたと考えますから、それが少しは慰めになるでしょうかね。
 森須さんはそういう意味では、投げ出さないで、いろいろ考えて対処してきて、精神的にも自分では向上したと思っているのではないですか。
 そう思えたら、おそらく今の問題も過ぎ去っていくように思いますが。
 まだもう少し頑張ってみてください。そして心で現状に抵抗しないようにするといいかもしれませんよ。(^_^)

2019/04/07(日) |URL|☆バーソ☆ [edit]

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2019/04/07(日) || [edit]

吾輩は草である

 吾輩は草である。名前はまだない。と言うか、必要ない。誰かに呼ばれる事も無ければ、誰かを呼ぶ事も無いので名前の概念すらない。
 どこで生まれたかとんと見当もつかぬ。気が付いた時には、からっからに渇いた灼熱砂漠のど真ん中に、ただ黙して生えていた事だけは記憶している。吾輩は此処で初めて二本足の珍妙奇妙、奇々怪々、異様面妖、奇怪千番、鉄板金網、焼肉定食な人間と言うものを見た。それは時々吾輩を足蹴にするダチャウを懲らしめるそうである。そして吾輩を傷つけたりはしないそうな。しかし当時は何という考えも無かったから別段それがどういう事かなど気にもしなかったし、今も気にしていない。どうでも良いのである。ただ、彼らの落としていく黄色い水はまあちょいと生暖かくて臭いが、良い水分と窒素の補給にはなる。それが人間のする小〇だと言うのはそのうち気が付いた。気付いたがどうと言う事もなく、あれ以来、日々は特別変わらぬ。相変わらず雨は降らないし、相変わらず日中は暑いし、夜は寒い。日が昇るのを数えても何も変わらないし、陽が沈むのを数える意味も見出せない。ただ、何時の間にか人間は体に変なものを巻き付ける様になった。以前はすっぽんぽんだったと記憶しているが、これが言う所の時間なるものなのであろうか。
 恐らく吾輩はひたすら死ぬまで生きるのだろう。と言うか、死ぬとはどういう事だろうか。判らないからもうしばらく此の儘で居る事にした。まあ、此の儘居る以外の事など何も知らないのではあるが、何回か日が昇り沈んだ後の人間がどの様な姿になるのかだけはちょっと興味がある様な気がしないでもない。

2019/04/07(日) |URL|miss.key [edit]

Re: 吾輩は草である

miss.keyさん コメントありがとうございます^^)

 いやー、うまい。さすが。大統領! 見事です。
 時間が掛かったでしょう。ありがたいありがたい。

> 死ぬとはどういう事だろうか。判らないからもうしばらく此の儘で居る事にした。
 なるほど、そうですか。人生観は私とは違ってはおらず、私も、まあ、似たようなものです。

 多用されている漢字を見て思いました。そうか、miss.keyさんの文章は夏目漱石と似ているのだと。

 「何回か日が昇り沈んだ後の人間がどの様な姿になるのかだけはちょっと興味がある様な気がしないでもない」。ここも気に入りました。

 あまりにうまいので、このまま、本文のほうに別ヴァージョンとして載せさせていただくことにしました。

2019/04/08(月) |URL|☆バーソ☆ [edit]

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2019/04/12(金) || [edit]

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