「バーソは自由に」

考え方はいろいろあるから面白い

 リンゴの静物画は、誘惑と芸術の果実だ。 


 リンゴを見て、芸術家はイマジネーションをふくらませる。
 リンゴの落ちるのを見て、科学者は万有の法則を思いつく。
 リンゴをかじると歯から血が出ませんか。
 一日一個のリンゴで医者知らず。
 椎名林檎の名は、欲しいなリンゴのもじりだろう。
 リンゴに毒は入ってないかしら。私は世界で一番美しいかしら。
 りんごりんご、紅りんご。それそれ、日が照る、芽が萌える。
 林檎をわれにあたへしは、薄紅の秋の実に、人こひ初めしはじめなり。


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ポール・セザンヌ『りんごとオレンジのある静物』。彼は生涯(1839.1.19-1906.10.23)に制作
した200点の静物画のうち、りんごを60点以上も描き、《リンゴの画家》と言われたそうです。



果物の静物画といえばリンゴが主役。リンゴの詞や詩もピックアップしました。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
リンゴの花びらが風に散ったよな。


 赤いリンゴに唇よせて、黙って見ている青い空。
 愛って林檎ですか。食べられますか。
 一つしかないリンゴを君が二つに切る。ぼくのほうが少し大きく切ってある。
 林檎酒のグラスへ。黄金(きん)色に沈む陽。眩しかった夏の終わりだわ。


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ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ『リンゴ』


 あそこのリンゴ、あと数分で落ちるでしょう。
 毒リンゴ食べてみたい、ラン! ラン! ラン!
 ピンクの林檎を食べたのね。ピンクの林檎を食べたのね。
 殺人現場に林檎が落ちていた。がぶりとかじった歯形がついていた。


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クロード・モネ『リンゴと葡萄のある静物』(1880年)


 リンゴは何にも云わないけれど、リンゴの気持ちはよくわかる。
 林檎一つ、赤くさみしく、あなたのことなんか何もかも忘れた。
 大きなリンゴの木の下で、雨がやむまで待ちましょう。
 林檎の木の下で、明日また逢いましょう。 →(YouTube)


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ジョルジュ・デ・キリコ『田園風景のなかの果物』(1943年)


 諸君がもし一個の林檎に如何にも惚れ惚れとしたら、
 それを描きたくなるであらう。
 その時その林檎と、果実商組合とは何の関係もない。
 要は、その林檎に如何にもほれぼれとしたら諸君は芸術家だといふことだ。
                ――――中原中也『詩壇への願ひ』より


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パブロ・ピカソ『ピッチャーとリンゴの静物』(1919年)


「ねえねえ、ご隠居。リンゴはどうして赤いのでせう」
「どうした。熊さん。珍しく感傷的になってるじゃないか」
「へえ、真っ赤なリンゴを見ると、なんだか切なくなって、グスッ」
「こんな話がある。昔々その昔、エデンの園に、見た目に麗しく、いかにもおい
しそうな果物があった。女が手に取って食べ、男に与えたら、男も食べた。じつ
はその果物は、食べたら死ぬと神から禁じられていたのだが、まあ、人間は誘惑
に弱いのだなあ」
「はあ、リンゴには毒もあるってえことですかねえ」
「うむ、『失楽園』という本ではリンゴと書かれているがな」


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アンドリュー・ワイエス『ウルフ川』(1959年)


「やだ、ナベジュンの『失楽園』でしょ。ご隠居も隅に置けねえ」
「いや、ミルトンの『失楽園』だ。誘惑に負ければ悪魔のように人間も堕ちる」
「へえ、落ちるんですか」
「そうだ。品性が堕ちる。話が落ちる。穴に墜ちる。真っ赤なリンゴを食べると、
ほっぺが落ちる」
「へえへえ、よ~く腑に落ちやした。まゆにツバをつけ、ほっぺたをつねってお
きやした」


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岸田劉生『土瓶とシュスの布と林檎』(1917年)


 若者たちの中にいるわたしの恋しい人は、森の中に立つりんごの木。
 わたしはその木陰を慕って座り、甘い実を口にふくみました。
                 ――――旧約聖書雅歌2章3節


aaa9 《りんご、瓶と椅子の背のある静物》
ポール・セザンヌ『りんご、瓶と椅子の背のある静物』(1902-06)


    おなじく――――山村暮鳥

    こどもはいふ  
    赤い林檎のゆめをみたと
    いいゆめをみたもんだな  
    ほんとにいい
    いつまでも  
    わすれないがいいよ
    大人になつてしまへば  
    もう二どと  
    そんないい夢は見られないんだ


                 


 たとえ明日、世界が滅亡しようとも。今日、私はリンゴの木を植える。
 ああ、リンゴ半端ない。(笑)
 

補足―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
●詩と歌詞で、出典や作者名のないものは、以下の方々の作品から抜粋引用させていただきました。
(順に)北原 白秋、島崎藤村、小沢不二夫、サトウ・ハチロー、岡本舞子、岡本おさみ、松本 隆、岡
真史、樫原伸彦、阿久 悠、美山純子、小黒恵子、H.WILLIAMS/柏木みのる(訳)、マルチン・ルター

●エデンの園にあったのは「善悪の知識の木の実」(創世記2:17) 。「リンゴ」とされたのは、ラテ
ン語で「善悪の知識の木」の「悪の」の部分にあたる「malus」を、同じ綴りの「リンゴ」の意と取
り違えてしまったか、二重の意味が意図的に含まれているという説がある。「malus」には二つの意
味があり、形容詞の場合は「邪悪な」を意味し、名詞の場合は「リンゴ」の意となる。(Wikipedia)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


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リンゴ今昔物語

かつてリンゴと言えば並木路子
♪赤いリンゴにくちびる寄せて……♪ 古っ!(笑)

今、リンゴと言えばアップル社。
虹色のりんごの右側に一かじりを加えたマーク。
一かじりを意味する “a bite” と、
コンピュータの容量の情報単位 “byte” をかけたものだとか。

60点以上もリンゴを描き、セザンヌが
《リンゴの画家》と言われたなんて知りませんでしたぁ。
セザンヌに限らず、静物画にリンゴはつきもののような…(^_^ ;)

それにしても林檎の「檎」が難しい。
中国で「禽」は「鳥」を意味し、
果実が甘いので林に鳥がたくさん集まった。→「林檎」
「檎」は漢音で「キン」呉音で「ゴン」。
「林檎」は「リンキン」や「リンゴン」などと呼ばれ、
転じて「リンゴ」となったなんて……。

バーソ講座って出席するたび、“お利巧さん”になりそうです!

2018/06/23(土) |URL|風子 [edit]

おはようございます。

林檎と言えば・・・。

病んだ特に母がすりおろして食べさせてくれる林檎。

私の得意な?アップルパイを作るための林檎。

秘密の場所で、林檎狩りする林檎。


・・・が私の林檎です(*^▽^*)

病んだ今は、すりおろしお林檎が一番です。

・・・赤い林檎に唇よせて・・・

感染したらヤバイです。


2018/06/23(土) |URL|Miyu [edit]

Re: リンゴ今昔物語

風子さん コメントありがとうございます^^)
 リンゴの楽曲と言えば『リンゴの唄』をすぐ思い出します。戦後のヒット曲第1号となった曲だそうで、「焼跡に流れるリンゴの唄と占領下の日本」というイメージですが、サトウ・ハチローが作詞したのは戦時中だそうですね。内容が軟弱だと官憲に言われて、戦後にやっと日の目を見たそうです。戦争というのはモノだけでなく、人間の自由な精神をも奪うのですね。困ったものです。

 「林檎」の由来も面白いですね。果実が甘いので鳥がたくさん集まったのですか。リンゴの味は甘酸っぱいですが、じつは動物は酸っぱいのが苦手だ、と何かで読んだかテレビで見たことがあります。でもワンコがミカンの皮をむいて食べる動画も見たことがあるので、基本は甘ければ何でもいいのでしょうか。私の嗜好と同じです。アップルマークの由来は以前記事にしたことがあります。由来もデザインもさすがだと思います。

 セザンヌの絵は、女性画は私には肢体も顔もあまり美人に見えないせいで、あまりいいとは思わないのですが、あのぼやっとした描き方は他の画家にはない、独特の雰囲気がありますね。
 静物画が出来たのは、当時は人物のモデル代が高かったからだとか読んだことがあります。ただ果物や花瓶を描いた絵はあまり面白くないなあと思うのですが、そう言ってしまうと風景画もただ景色を描いただけ、人物画もただ人間を描いただけになります。なので、そこに自分の意識なり主張、スキルをどう表せるかが芸術家の腕の見せ所なんでしょう。そういう意味では北斎の絵は単なるスケッチとか常識的な視点をはるかに超えたものがあり、すごいと思いますね。

2018/06/23(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

Re: おはようございます。

Miyuさん コメントありがとうございます^^)
> 林檎と言えば・・・。
病んだ特に母がすりおろして食べさせてくれる林檎。

 ああ、私もそうでした。子供の頃、病気で寝ていると、リンゴのすりおろしをおばあちゃんが作ってくれました。当時はリンゴは値段が高かったのか、普段はあまり食べたことがなかったですね。

> 私の得意な?アップルパイを作るための林檎。
 あ、そうですか。私はコーヒー党というよりは紅茶党のほうなんですが、紅茶には砂糖を入れないで、合間にアップルパイを食べるのが好みです。アップルパイは作ったことがないですが、焼きリンゴは作ったことがあります。人間がひとつ手を加えると、自然の味よりおいしくなる場合があるのですね。

> 秘密の場所で、林檎狩りする林檎。
 あはは、秘密の場所というのがいいです。秘密の場所で密会というイメージがあります。Miyuさんの復楽園ですかね。(笑)

> 赤い林檎に唇よせて・・・
感染したらヤバイです。

 体調が悪いときは案外口のまわりに来ますね。私もたまに下唇に小さな腫物が出来るときがあって、そういうときは太田胃散を飲んで、少し食事の量を減らすと治りが早いような気がします。Miyuさんはもっと休みが増えるといいですね。^^)

2018/06/23(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

こんにちは

たくさんのリンゴの蘊蓄。
ひとつひとつ文章を検索したくなりました、私、病気ですね。(笑)
でも記事末にいつものように親切な引用がありました。
う~ん、知らない人がい~っぱい。
世界が滅亡しようとも・・・
最近よく聞くフレーズですね。
ルターの言葉でしたか、知らなかった。

ワイエスは大好きなのにこの絵は私の画集にも入って
いませんでした。
はじめてワイエスを見た時の興奮を再体験できました。
家具と籠とリンゴの質感、気品と静謐と立ち上る情感。
これぞまさにワイエスですね。

絵画の中のリンゴって不揃いでデコボコしていて日本の
市場では不良品で捨てられそうです。
誰が食べるんだか、一個何万円もするリンゴがありますね。
一つしかないリンゴを君が二つに切る・・・血みどろの戦い
になりそう。

2018/06/23(土) |URL|エリアンダー [edit]

Re: こんにちは

エリアンダーさん コメントありがとうございます^^)
 リンゴの歌詞を載せているサイトがあったので、面白そうな歌詞をワンフレーズだけ引用しました。歌は、歌手の名は知っていても、作詞者の名前は知らない人が多いですね。しかし特に歌謡曲などでは歌詞も強く印象に残っている場合もありますから、バランスは取れているのでしょうか。
 「一つのリンゴを君が二つに切る」。https://www.youtube.com/watch?v=rHmDqEgvRyA この曲は初めて聴きましたが、私の感性は非常に古いのだろうと確信しました。(笑)

 「たとえ世界が滅亡しようとも」はルターの言葉とされていますが、じつはルターではなく、おおむねそのような言葉を誰かが言ったのを、ルターが言ったとして誰かが書いたので、のちにルターの言葉として有名になったのだと読んだことがありますが、その誰かと誰かとは誰なのかは全然覚えていません。(笑)
 「天は人の上に人を作らず」や「月日は百代の過客」など、誰かの言葉を引用しただけなのに、その人が言ったのだと思われている言葉はけっこうありますね。「人はパンのみに生きるにあらず」はモーセが言った言葉なんですが、以前見たクイズ番組では、正解はイエスだとされていました。

 ワイエスの絵は独特の渋い色調と全体に暗さがあります。アメリカも「古き良き時代」と言われる前は暮らしが厳しかったのだと思わせられますね。『大草原の小さな家』を見ても、開拓時代は大変だったことが分かります。

 確かに絵のリンゴは凸凹しています。今は凸凹した形は売りにくいので改良され自然淘汰されていったのでしょうか。果物は子供の頃に食べたものに比べると、ほとんどが味が良くなっていて、当たりはずれがなくなったような気がします。日本の暮らしも文化も、昭和の時代から見ると平成の現代は隔世の感がありますね。

2018/06/23(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

たとえ明日、世界が滅亡しようとも。今日、私はリンゴの木を植える(マルチン・ルター)
プロテスタントにとって座右の銘でもある言葉の日米での意味の違いを、兵士の心境を例にして解説した人がいました。

「明日には国が滅びるのは分かっているが、それでも自分は命を的に特攻機に乗って敵艦に体当たりする(日本兵)」
「明日は敵機が体当たりしてきて死ぬかも知れないが、それでも今日は仲間とポーカーをして楽しむ(アメリカ兵)」

日本人の植えるリンゴの木には絶望と言う実が付きますが、アメリカ人が植えるリンゴの木には希望の実が生るのです。
宗教と民族性の違いからか?アメリカ人やヨーロッパ人の自殺者は、日本人に比べると圧倒的に少ない特徴があります。
尤も最近は、ヤケクソになると日本人(通り魔)も、アメリカ人(銃乱射)も精神的な差はない様に見えますけどね(笑)

2018/06/23(土) |URL|sado jo [edit]

Re: タイトルなし

sado joさん コメントありがとうございます^^)
 「国の自殺率順リスト」を見たら、白人国家がすべて自殺率が低いというわけでもなく、イスラム圏や中東の紛争地域や後進国が意外に自殺者が少なく、東ヨーロッパは自殺率が高いようです。
 「世界の平均寿命ランキング」では、日本が1位で、スイス2位と、ほぼ予想通り先進国が上位でした。むろん平均寿命と健康寿命とは違いますし、幸福度数とも違うのですが。

 「日本の自殺率」は、子供の場合は1位がいじめ、2位がネットいじめ、3位が引きこもりでした。大人の場合は精神疾患が1位で、2位は事業不振などの経済事情悪化でした。精神疾患で悩んでいる人、打たれ弱い人、こもりやすい人が多いのですね。だから宗教やスピリチュアルが流行る原因の一つでもあるのでしょうか。
 昨今は誰でもいいから殺したいとか、自分が付き合っていたようなひとを気軽に殺す馬鹿者が増えたような気がします。ただ日本は武器規制があるゆえに銃乱射事件はないのが救いです。というわけで、自殺や他殺は、国の政策や教育でかなり改善できそうじゃないですかね。

 この日米の「兵士の例」は面白いですね。日本人の律儀さとアメリカ人の陽気さがうまく表されているようです。ですが特攻機に乗って体当たりの話は、昔の日本兵の場合のような気もしますね。
 今の日本人は、必要なら命を失うのはやぶさかではないが、愚かな政府や上司の命令による無駄な犬死はしたくないと思っている人が多いのではないでしょうか。そうなら、それはバランスの取れた健全な見方だと思いますね。
 丘の上にあるコンクリート製の堅固なトーチカの機関銃群に、銃剣付きのボルトアクションの銃で一斉に突っ込めーと命令するような将軍に率いられたら、たまりません。とにかく精神力を言うのが好きな、そんな蛮勇の人が戦時には出てくるのですね。

2018/06/23(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

あれれ?

バーソ様
こんばんは。

コメントしたはずだったのですが何故か書き込まれていませんでした。(ボケたか?)

小学生のとき、油絵を習っていました。下手くそだったのですがリンゴだけは何故か上手く描けました。赤、黄、緑と色のバランスがいいからではないかと思います。
そしてリンゴはスティーブ・ジョブズを通じて今につながっています。もう生活の一部ですので切り離すことは出来ません。

愛新覚羅

2018/06/23(土) |URL|aishinkakura [edit]

Re: あれれ?

aishinkakuraさま コメントありがとうございます^^)
 油絵を習ったことがあるのですか、水彩でなく。では絵を本格的に習ったのですね。ということはかなり絵が上手だったのでしょう。私も小学生の低学年のときに絵を習ったあことがありますが、水彩でしたね。
 教授は、いま楽器はギターを弾いていて、大体が趣味はアート系なんですね。リンゴは描きやすかったですか。赤・黄・緑とバランスがいいから。なるほど、言われてみると、ミカンや梨、イチゴ、メロン、柿、バナナ、ブドウ、ウリ、キウイはおおむね一色ですが、リンゴは案外と色が多いですかね。
 今回、私も、静物画はリンゴが多いし、歌もリンゴの歌が多いなあと思って、リンゴをテーマにしました。味は、子供の頃よりおいしく感じます。実際、おいしくなっているような気もしますね。

 そして教授は何よりもスティーブ・ジョブズを教祖とするアップル教信者。アップルの製品は、もう生活の一部になっていますか。アップルの製品は、発想も機能もユニークで昔のソニーみたいですが、なにしろデザインが抜群にいいですから、好きな人はたまらないのでしょう。私もかなりアップルが好きなほうですが、私の場合はコストパフォーマンスを重視する傾向があって、つまりは早い話が安物買いをする性向が強いので、PCはWindowsとスマホとタブレットはアンドロイドにしています。でも満足度は低いので、比較的すぐに買い換えたりして、結局は銭失いをしているかもしれません。(笑)

2018/06/23(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

赤い~♪

 あかーいーりんごにー唇よせーえてー♪
え゛ー、「リンゴの歌」と申しますと思い出すのが「高校三年生」。「高校三年生」の曲に合わせて赤い~♪で謳い出し、その儘「りんごの歌」の歌詞でで押し切るネタはわたくしめのカラオケネタでありました。おっさん連中が現役だった頃はそれなりに使えたのですが、今の若い方々となるとどちらも知らない方が多く、全く受けませんです。もっとも、カラオケ自体行かなくなって十余年。初音ミクにでも謳わせる以外、使い道は無いんでしょうなぁ。
 さて、まだまだ続くリンゴの談義。リンゴと言えば切っても切れないのがエデンの園の知恵の実ですよね。今更ではありますが神様は食べてはいけない木の実を、どうして、わざとらしく、どー考えても食べなさいといわんばかりの所に置いといたんでしょう。しかも食べてはいけない理由を教えもしないで。せめて毒リンゴだかんねーとでも言っておけば、どんなに美味しそうでも食べなかったんじゃなかろうか。その辺に神様の悪意が透けて見えるのであります。ダッチョ倶楽部じゃないが、食べるなよ食べるなよと食べる事を唆したのは実は神様で、見張りを仰せつかっていた蛇さんは神様の悪事の責任をおっ被された被害者のではないのでしょうか。何れにせよ、全知全能の神様が食べてはいけない木の実を人間に食べられてしまったという時点で疑惑は否定しようがないのであります。
 リンゴを食べさせられたとくれば思い浮かぶのは白雪姫であります。毒リンゴを齧って死んでまうお間抜けさを今更指摘しても仕方がないとして、その毒リンゴを吐き出す事で生き返るというのはどー言う事なのか。中毒死は今話題の「不可逆的」変化でありまして、欠片が出たからって生き返る訳でもありますまい。実はリンゴには毒なんか入ってなくて、唯単に喉に詰まらせただけだったのではなかろうか。え゛、窒息死だろうとなんだろうと死は「不可逆的」?いやいや、気絶してただけかも。二・三分ならなんとかなりそーだし。やっぱり無理がある?でもまあ王子様が柱の影で待ち構えてたとしたら。あ゛、実は王子様はストーカー?
 真実がどうかはいざしらず、リンゴと言えば色恋沙汰とはふかーい関わりのある果物であります。衛生上は余りよろしくないのはこの際目を瞑るとして、ラブアップルなんて物がある位。その赤い色、芳醇な香り、甘い果実と何処でも栽培できる手軽さが受けて果物界の三巨頭でありましょう。あ、後二つは独断と偏見で蜜柑と葡萄ね。ちなみに我が家の裏の畑にも一本植わっておりますが、実生のボケナス未生の木の実。植えて七年を数えますが、未だに花一輪咲かせやしない穀潰しならぬ肥料潰しであります。まったくどーしょーもないとぼやいていたら、おっ母さんに言われてしまいました。「お前よりはマシだけどね」

2018/06/24(日) |URL|miss.key [edit]

Re: 赤い~♪

miss.keyさん コメントありがとうございます^^)
 サッカーのセネガル戦があったので返コメが遅れました。そうですね、私も「赤い~」とくれば「夕陽」を思い出します。「真っ赤な」とくれば「ポルシェ」です。「red」なら「レッド・サンシャイン」と歌う曲があったなあと思いましたが、いや、「Let the Sunshine」でした。https://www.youtube.com/watch?v=dxNvFVI2G38

 エデンの園の禁断の木の実。よく「知恵の実」と言われますが、聖書には「善悪の知識の木」と書かれているので疑問が生じますね。つまり神は完全な人間を造ったのはいいが、善と悪の知識は教えたくなかったのか、その知識を知ることは人間にとっては必須なはずなのに、その果実を食べたら死ぬぞと言って禁じたのはおかしい。

 こんな言い訳があります。この「善悪の知識の木の実」とは比喩的に解釈すべきで、つまりは善と悪を定める神の権利を表す。すなわち人間は自由意思を与えられていたので、善悪を自分で決める権限を勝手に手に入れて、自分も神のようになりたいと思い上がったのだ。
 神は、自分に対する従順さと忠節さのテストを人間にしたのだが、人間のほうは故意に食べることで神に反逆して罪を犯した。その罪を原罪という、というわけです。果実を食べるのは些細なことですが、イエスはこう言っています。「ごく小さな事に忠実な人は多くのことにも忠実であり,ごく小さな事に不義な人は多くのことにも不義です」。(ルカ 16:10)

 これを『宇宙主権の論争』という主要な教理にして、全人類が関係していると主張している教団があります。この反論については私が一つ記事を書いていて、Google検索ではトップ近辺に出てきます。https://barso.blog.fc2.com/blog-entry-21.html

 一方、この果実の話は比喩ではなく、言葉通りだと考えることもできます。ヘビ(悪魔サタン)は「これを食べるとあなた方も神のようになって善悪を知るようになることを神は知っている」と言い、神は意地悪だと示唆して神を中傷しました。
 このヘビの言葉は嘘である可能性があるのですが、アダムとエバの二人がその果実を食べた後、神は「人は善悪を知る点で私たちの一人のようになった」と言っています。神が嘘を言うはずがないので、この果実は食べると実際に善と悪の知識を知ることができる果実であったと思われます。そう考えると、実際の歴史上、人類は確かに自分たちで善と悪を決めて放埓に行動してきたようです。

 また、これは善だとか悪だとか人間が決めるのは、じつは良くないことだとも考えることができます。というのは、この世界には善悪についての絶対の規準はないはずだからです。単に人間にとって都合がいい、あるいは都合が悪いの二つしかない、物事はあるがままで中立なのだが、人間がこれは善だとか悪だとか勝手に決め込んでいる、と考えることもできます。
 いや、例えば人を殺すのは悪だろうと反論があるかもしれませんが、サンデル教授の『白熱教室』でも扱われた通り、戦争の場合とか壊れかかったボートで漂流中の場合とか、究極的な状況を考えると必ずしも悪かどうかは明確には言えない状況がありそうです。良心と信念に基づく正義感というのは立派な場合もありますが、極右・極左の活動家や原理主義的なテロリストなど危険な場合もありますからね。
 
 ちなみに、ヘビは神を中傷しましたが、「中傷する者」というギリシア語は「ディアボロス」で、これを日本語では「悪魔」と訳しました。そして「サタン」とは「反抗する者」という意味のヘブライ語です。
 エデンの園にいたヘビは比喩であるとも考えられますし、み使い(反逆的な天使)がヘビを使って腹話術でしゃべったとも考えられます。とにかくこのエデンの園の話にはいろいろな解釈があって面白いですよ。

 庭があって果実があるなんて、いいですね。羨ましいです。桃栗三年、柿八年という言葉がありますが、果実は過日の思い出になったなあと思うぐらいたっぷりと待たないとダメなんでしょうかね。

2018/06/25(月) |URL|☆バーソ☆ [edit]

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2018/06/26(火) || [edit]

島崎藤村の「初恋」はリンゴじゃなくてはいけないのです。
と言ったのは、国語の先生でしたかしら。
カリリとかじる硬い感触とほとばしる酸っぱさが、瑞々しい初恋をイメージさせるのです。
ということらしいです。
ミカンじゃ違うらしいです。
なるほどと思ったものでした。

アダムが食べた罪の実がミカンだったら、のど仏は無かった?(笑)

2018/06/26(火) |URL|しのぶもじずり [edit]

Re: タイトルなし

[太字]
> 島崎藤村の「初恋」はリンゴじゃなくてはいけないのです。
 「薄紅の秋の実に人こひ初めしはじめなり」とありますから、抒情を誘われる秋です。秋は、ひと恋しくなります。メランコリーになる時期です。真っ赤なリンゴもそそられますが、「薄紅」の林檎は淡い恋心を思わせ、髪を上げてまだ間もない可憐な少女への憧れを感じさせます。この少年の恋は、現代のようにすぐ交際しようとは発展しないようです。林檎は少々硬くて甘酸っぱいのがいいのでしょう。初恋はそっと心に秘めているのが良さそうです。私なんかずっと秘めっぱなしでしたが。(笑)

 ミカンじゃ確かに違いますね。ムードというものがないです。ミカンはこたつに入って皮をむしる雰囲気ですから。あ、いや、こんな雰囲気もありますか。「 みかんの花が 咲いている思い出の道 丘の道はるかに見える青い海」と歌われて、なんとなくはるか遠いふるさとを思い出すようなイメージもあります。
 川田正子
 https://www.youtube.com/watch?v=5HTtQvIfu5c
 倍賞千恵子
 https://www.youtube.com/watch?v=hULezUqVvCs
 はいだしょうこ
 https://www.youtube.com/watch?v=_UFiQcGe_Qc
 
 ミカンの歌よりリンゴの唄のほうが圧倒的に多いそうですね。

 

2018/06/27(水) |URL|☆バーソ☆ [edit]

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