「バーソは自由に」

 考え方はいろいろあるから面白い。

 日本人の笑い声は、「は行」と「か行」で成っている。 

本人の笑い声について、いささか面白い学説が注目されている。
それは「は・かの法則」という新説、もしくは見解、あるいは思い付きである。

すなわち、
日本人の笑いの擬声語は、「は行・か行」の2行のみで成っている。
「は・か」の使用熟成と経年変化により、「馬鹿」という言い回しができた。

注1:世間に注目され始めたのは、正確にはこの拙文が発表された時点から。
注2:私バーソが丸一日半も浅慮を重ね、やっと見出した浅薄なる定説である。


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は行の笑い声。

「ははは」=明るく屈託のない基本的な発声で、周囲を陽性にする効能がある。
「ひひひ」=暗くて気色が悪く、オペラ座の怪人や怪人20面相が得意である。
「ふふふ」=少女の笑い声。嘲笑気味の笑い声。麩を食べ過ぎたときの笑い声。
「へへへ」=卑下しているか、へつらっているか、品性が下卑ているかであろう。
「ほほほ」=上品な山の手婦人の笑い声か、色白の植物性男子の笑い声である。

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注3:日本最古の笑いの記述は、古事記の「岩戸隠れ」において、アメノウズメノミコトが
踊っているのを見て、神々がお腹を抱えて大笑いしたというくだり。
笑った訳は、アメノ女神さんが「神懸かりして胸乳かきいで裳緒を陰に押し垂れき」、
すなわち猥褻物ヲ公衆ノ面前ニテ ミダリニ ヤラシク陳列シタル不埒ナ行為ゆえ。
であるからして、男神らは「あははは」に「えへへへ」が入り混じった笑い声を発し、
うぶな女神たちの場合には「うふふ」と密やかに笑ったのではないかと推察される。

注4:「は行」の笑い声には、「ははは」「へへへ」「ほほほ」というように
語頭に母音がつく場合が多い。この母音(ボイン)は、おそらくはアメノ女神さんの
胸部に関係しているであろうことにハタと気づいたとき、バーソは静かにほくそ笑んだ
のであった。

注5:「は行」の笑い声は、腹をゆすってとか、腹をよじらせてと形容されるように
腹部の振動により、身体からナチュラルに発生するベーシックな笑い声。

注6:この「は行」の笑い声は、古代の日本には無かったかもしれない。
というのは、当時あった謎々の「母と呼べば会えるけれど、父と呼んでも会えないもの」
の答えは「唇」であるが、そのワケは、「母」が「haha」であれば上下の唇は離れたままで
合うことがないが、当時「母」は「fafa」と発音していたので上唇と下唇が合ったのだ。
よって、その頃の笑い声が「ふぁふぁふぁ」であるなら、空気が抜けて締りがないこと
おびただしく、そんな笑い声は成立し得ない。

注7:バリエーション→うっはっは うひゃうひゃ ぶひひ ぶっ おほほ
 

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か行の笑い声。

かっかっかっ
 =豪放磊落なる浪人が高笑いをしているときの定番の笑い声である。
きゃっきゃっきゃ
 =幼い子どもらが笑いこけている あどけない情景が見えるようだ。
くっくっく
 =おぬしもワルよのお、と笑いを抑えている状況にある悪代官の含み笑い。
けっけっけっ
 =漫画や劇画でこんな笑い方をする人物は、変人もしくは奇人である。
こっこっこっ
 =こっこっこっこ(こけっこ)、と米国ミネソタ州の卵販売者は笑うそうだ。

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注8:こ、こ、凍りそうなほど寒いアラスカの卵販売者だという異説もある。
どうも話がよく見えないという方は、テレビ番組『笑点』で林家木久扇師匠の歌を聴いてほしい。

注9:笑うのは動物の中でもヒトだけであると考えられてきたが、進化論の提唱者
チャールズ・ダーウィンは、オランウータンやチンパンジーをくすぐると笑い声をあげる
と書いている。ならば、普通の鶏でも、いい卵を産んだときは機嫌よく笑い声をあげるのであろう。

注10:か行の笑い声はそのままでは成立せず、「っ」や「ゃ・ゅ・ょ」の
小さな字(拗音・促音)が付随している。それは、例えば笑うときに手で口を押さえる仕草に
見えるように、大和民族が持つ奥床しさと慎み深さと住居の狭さを表しているのではないか。

注11:バリエーションは、かんらかんら からから きゃはは ききき きゃーきゃー 
くすっ くすくすくす くくくっ けらけら けたけた げたげた げらげら こほっ こほほ・・。 


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笑い方の様子を表す言葉として、「に」で始まる擬態語もある。

例えば、にんまり にっこり にこっ にこにこ にかっ にやっ にやにや にやり にっ 
にたっ にいっ にたにた にたーっなどは、身体から自動発生する声ではなく、口の周囲の
お肉が左右外側に引っ張られ、唇が横長になる様子を表している。

注12:元AKB48の板野友美さん得意のほほ笑みを思い出していただきたい。

注13:蕪村の有名な句「春の海 ひねもす のたりのたりかな」は、「にたりにたりかな」が本来。
のどかな春の海で、性格がひねた百舌(もず)が にたりにたりと笑い呆けてる様を詠んだもの。


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「は行・か行」の笑い声は、「ばか」という言葉の語源である。

フランス人の笑いはエスプリで、英国人はユーモアで、日本人は滑稽であると言われる。
笑いが起きるのは、優越性や不調和を感じた時、期待が外れた時、権威が卑俗に突如転落した
時などだが、日本人の多くは、コミカルな事態を面白いとして笑うようだ。

「は・か」の笑い声が「ばか」となった仮定の事情。
序.後代になると生活が厳しく、箸が転ばずとも笑わなければ暮らせなかったゆえに、
やたらに笑うようになり、必然的に「は・か」は 「はか・はか」と繰り返されるようになった。
破.反復語は濁音化されやすく、さらに「は行」の語は空気が抜けて発声しにくいために、
「はか・はか」は、やがて濁って「ばか・ばか」と言われるようになった。
急.そういうわけで「は行・か行」で笑うような状況を、日本人は「あーっ、ばかばかしい」
と面白がるようになり、以来、馬と鹿の諸君には誠に失礼なことに相成ったのだ。

注15:「ばかばかしい」とか「くだらない」というのは面白い話を聞いた際の褒め言葉。


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★以上、「ばかばしい」とか「はかばかしくない」と思っていただけると幸甚であります。
(念のために申し添えますが、これは学問的研究ふうのウソ話です)

☆写真:http://www.roqyahsh.com/vb/showthread.php?t=35963

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は、か、の法則

バーソ様
おはよう御座います。

なるほど、なるほど、法則になっているのですね。
それにしてもバリエーションを含めて良くまとめられましたね。
相当時間を使ったことでしょう。
労力に見合ったものが得られればいいのですが。
すみません。自由研究ですね。私すぐに対価にとらわれてしま
うものですから。

愛新覚羅

2014/02/01(土) |URL|aishinkakura [edit]

aishinkakuraさん ありがとうございます^^)

土曜に更新しているので、いつも木曜頃はあせっています。
今回は自分の好きな分野「ことば」の話題でしたので、
木曜午後に思いついて、その勢いで金曜に書き上げましたが、
長時間、座っていると身体にまだ良くないので、
最後のほうは、ひざをついた姿勢でキーボードを叩きました。

今はインターネットで簡単に調べられる、いい時代ですね。
曖昧な記憶でも容易に確認して書けるので助かります。
毎日更新できるひとはうらやましいです。(^ム^)

2014/02/01(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

こんばんは

言葉遊びの達人、バーソさんらしい虚実取り混ぜたご高説です。
どこから本当でどこからがジョークなのか・・・。
ジョークももっともらしくみえるのが不思議です。
動物たちの笑顔、癒されます。
笑いと言えば学生時代の運動部の合宿。
朝4時から一時間正座瞑想中に隣で友人が一発かましました。
そいつはわざとそういうことをするんです。私が吹き出して
私だけ30分余計に正座させられました。
あの遠い夏、マゾ・・・じゃなかった、佐渡の思い出です。

2014/02/01(土) |URL|エリアンダー [edit]

バーソ学説、おもしろい〜。
なるほどなるほど、って感じです!
アメノ女神が踊り踊ったお話、外国の神話みたいに道徳のかけらもない感じは日本の神話にはないのかなぁと思ってたけど、あるのですね。そういえば昔から続いているお祭りって、わりと下品ぽいものがおおいですよね〜。そういうのをおりまぜつつのバーソ学説、とても信憑性があってたのしい!
いや、別に下品が好きとかっていみじゃないですよっ。

2014/02/02(日) |URL|abe [edit]

エリアンダーさん ありがとうございます^^)

おお、「高説」とは、なんとまあ、いい言葉でしょうか。
「学説」や「見解」「思いつき」より、はるか彼方にいいです。
なぜ、こんないい言葉を思いつかなかったのか。
頭の程度が分かりますね。(~_~;)

学生時代は運動部でしたか。瞑想をしたということは、
精神力が関係するテクニック系のスポーツなんでしょうかね。
さぞや美しき夜空の星々を眺め、遠い夏の日に思いをはせるとき、
佐渡の星座とマゾの正座とを思い出すのでしょうか。

なお、「実」は本当の部分で、「虚」はほんの冗談の部分です。
ですから冗談の響きがあれば、そこは信じてはいけない部分です。
あ、そんなこと、分かってますか。そうでしょう、そうでしょう。(笑)

2014/02/02(日) |URL|☆バーソ☆ [edit]

abeさん ありがとうございます^^)

まあー、こんな、むさくるしい重苦しい文章をよく読んでくださいました。
ありがたいことです。うれしいことです。!(^^)!

どこの国でも神話というのは、人間世界よりも俗々しく下品な話がありますね。
だから、神々の生き方のストーリーを倫理的な教えとして見るべきではないし、
だから、あまり本当にあった話とは信用されないのかもしれないですね。

私は、日本でも世界でも祭りというのは、通りの家々を壊したり、
水を掛け合ったり、トマトを投げあったり、大勢けが人を出したり、
どうしてあんなにくだらない行事が多いのかと疑問に思っています。

2014/02/02(日) |URL|☆バーソ☆ [edit]


今回も、『うーむ、こうキタかっっ!』と、思わず膝を叩きましたヨ!!

周辺取材に、少なく見積もって5年はかけているものと思ったら、
なんとまぁ、丸一日半でここまでの学説に辿り着くとは。。。
頭の回転速度が、きっと常人の何千倍何万倍なのに違いありません(笑)

それにひきかえ・・・
母音のくだりで、思わず『ひひひひ・・・ へへへへ・・・』と
暗くて気色の悪い、下卑た笑い声をあげてしまった僕は、
まさに下衆の極みでありまするぅぅぅ。。。 
・・・くっくっくっ。。(←コレ、笑ってません。泣いてます(爆笑))

写真、どれもカワイイですね〜〜!!
一番ツボったのは、魚のヤツでした♪
魚の表情って、あんましマジマジと観察したことなかったし、
変わんないモノと思い込んでたけど、眼まで笑ってますもんね、コレ(^^)

2014/02/03(月) |URL|G.D.M.T. [edit]

動物たちみんな笑ってる~(^_^)
babaがいちばん多く笑うのは・・・
あはははっ!なんだけどね~(^O^)

2014/02/04(火) |URL|babatyama [edit]

バーソさんへ

こんにちはAKIRAです。
面白いですね~
確かに「は・かの法則」なるほど腑に落ちますね。
自分がどんな笑い方なのか気になってきました
はははは・・・かな
Ψ(`∀´)Ψケケケ

2014/02/04(火) |URL|AKIRA [edit]

G.D.M.T.さん ありがとうございます^^)

この学説、面白く感じましたか。あー、うれしい。
かんらかんら 
 ↑注:全然バーソらしくないですねー。

「母音」のくだりで。お、なるほど、なるほど。
ひ行とへ行ですか。ほーですか。ほーでしょう。
ワタシもです。(#^.^#)

で、ちなみに「子音」の話もしておきますが。
この種の話をすると、その場がシーンとなりますね。
その「シーン」が「しいん」になって、子音となりました。
 ↑注:ウソ。(^^)v

魚の笑い顔ってかわいいですね。きっとハグちゃんは、
時々笑い顔か、いつもほほえみ顔なんでしょうね。

2014/02/04(火) |URL|☆バーソ☆ [edit]

Lady-babaさん ありがとうございます^^)

いちばん多いのは「あはははっ!」ですか。
やっぱりね。そうでしょう、そうでしょう。
たぶんそうだろうと常々推察してました。
感性は繊細鋭敏でも、性格は明るくてほがらか。
私も、そうでありたいと思います。
babaさんをもっと見習いたいと思います。(^J^)

2014/02/04(火) |URL|☆バーソ☆ [edit]

ARAKI AKIRAさん ありがとうございます^^)

面白いですか。おお、うれしいです。
私の苦心の研究である「は・かの法則」は、
フにおちましたか。ということは、
どうも麩の食べすぎの可能性がありますね。(笑)

で、AKIRAさんのマンガの登場人物ですが。
Aさんは「うはうはうは」か「えへへへ」で、
Bさんは「とほほほ」のような気がしますが、
女将さんは間違いなく「うふふふ」でしょうね。

で、あの長身の黒いコートの怪人、いや快人は、
Ψ(`∀´)Ψケケケ
そうですか。やはり、か行4段目活用でしたか。(^ム^)

2014/02/05(水) |URL|☆バーソ☆ [edit]

動物の笑い

いつだったかバーソさんと「民俗学」で言葉遊びをしたことを
思い出しました、「ちちふまず」(笑)

動物の笑い、検索してみました。
ほんとみんな笑ってます。
https://www.google.co.jp/search?q=%E5%8B%95%E7%89%A9%E3%80%80%E7%AC%91%E3%81%84&safe=off&rls=com.microsoft:ja:%7Breferrer:source%3F%7D&rlz=1I7GZAZ_ja&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=I8XxUsrkEoPDlAWz0oCoDg&ved=0CAkQ_AUoAQ&biw=1236&bih=562#q=%E7%AC%91%E3%81%86%E5%8B%95%E7%89%A9&rls=com.microsoft:ja:%7Breferrer:source%3F%7D&safe=off&tbm=isch

2014/02/05(水) |URL|エリアンダー [edit]

エリアンダーさん ありがとうございます^^)

ええー、わざわざ検索したんですか。ありがたいことですねー。
ほんと、みんな機嫌よく笑ってますね。
人でも動物でも、笑い顔を見るのはいいものですねー。

あ、でも、ひょっとして、ひょっとして、
この記事を真面目に読んだんじゃないでしょうね。(笑)

じつは、ちょっと前に書いた「おもてなしの語源」についてですが、
この言葉で検索して来る方が案外いたので、
まさか、あの説明を本気にしてる人はいないだろう、ひょっとして
コピペして卒論に出したりしないだろうかと心配したことがあります。(笑)
念のために申し添えますが、今回のは、オリジナルの与太話ですからね。(~_~)

2014/02/05(水) |URL|☆バーソ☆ [edit]

>日本人の笑い声について、いささか面白い学説が注目されている。

そうなんですか!?
しかもバーソさんのほうが気がついたの先だったのですね^^

ということは、わたしは3番手。。ですね♪(^^ゞ(この界隈で・・ですが)

それにしても詳しく分析されてるのもすごいです。
バリエーションもいっぱい~♪

魚の笑い顔みたいなの、かわいいですね(^.^)

2014/07/19(土) |URL|kotorin [edit]

kotorinさん ありがとうございます^^)

>>日本人の笑い声について、いささか面白い学説が注目されている。

これは《注1》で、「世間に注目され始めたのは、正確には、この拙文が発表された時点から」と書いた通り、思いついたのはバーソが初めてだというつもりでした。

ですが、いま検索したら(少々遅かったですが)、他にも思いついた人がいました。
なので、ちょっとがっかりしましたが、でもお互いに、独自に思いついたわけなので、
それでよろし、ということにしておきましょう。
私はジョークに振りましたが、kotorinさんはスピリチュアルの方向に展開したので、
それはたいしたものですねー。

2014/07/19(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

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