「バーソは自由に」

 考え方はいろいろあるから面白い。

 映画『ミッドナイト・イン・パリ』は古き佳き時代を語っている。 

人はいつも、幸せがどこか他にないかと探してる。
深夜零時。映画脚本家で処女小説の執筆に悪戦苦闘中のギル(オーウェン・ウィルソン)が
酔ってパリの裏町に足を踏み入れると、夜の闇の中からクラシックな昔の車が現れた。
誘われるままに社交場に行くと、そこには昔の大物芸術家たちが集まっていた。

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作家のフィッツジェラルド夫妻、アーネスト・ヘミングウェイ、T・S・エリオット。
詩人・劇作家のジャン・コクトー。画家のピカソ、ダリ、モディリアーニ、ロートレック、
ゴーギャン。写真家のマン・レイ。作曲家のコール・ポーター。そして、パリにサロンを
開いていた著作家ガートルード・スタイン・・・。
彼らは芸術を論じ、時代を語り、人生を愉しんでいた。

なんと、ギルは、憧れていた1920年代のパリにタイムスリップしたのだ。 
                     _ _ _ _ _
 
彼らは1920年代のパリに住んでいました。俳優たちは顔がよく似ています。
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映画『ミッドナイト・イン・パリ』2011年(ウッディ・アレン監督・脚本)。
甘美なるテーマ曲を聴きながら、どーぞ。
Si tu vois ma mere(もし貴方が私の母に会ったなら)

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F・スコット・フィッツジェラルドは、1920年代から1930年代に活躍したアメリカの小説家の
一群を表す「ロスト・ジェネレーション」を代表する作家。『グレート・ギャッツビー
(偉大なるギャツビー)』や『バビロン再訪(雨の朝 巴里に死す)』が有名。
ハリウッドの雇われ脚本家だと自嘲していた時期があり、映画の主人公ギルと経歴が似ています。

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「ロスト・ジェネレーション」は、パリ滞在のヘミングウェイに対して、ガートルード・
スタインが投げかけたセリフ(You are all a lost generation. あなたたちは皆、失われた世代なのよ)
に由来。酒や享楽に溺れる「自堕落な世代」を意味していましたが、ヘミングウェイが
『日はまた昇る』のエピグラフに引用して広く知られるようになりました。

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「ロスト・ジェネレーション」は、「迷子世代」「迷える世代」と訳される場合もあります。
20代の青年期を第一次大戦に蹂躙され、戦死したり、生き残ったものの、社会生活に支障を来たす
負傷をした者も多く、40代に当たる1930年代には世界恐慌に遭遇し、50代では第二次大戦に
蹂躙された「貧乏くじ世代」であったとも言えます。(wikipedia)


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映画の中で、ピカソの愛人アドリアナ(マリオン・コティヤール)が、ギルに言います。
 「今は退屈な時代だわ。ひと昔前のベル・エポックの時代へ行きたい」
ギルは、こう答えます。
 「ベル・エポックの彼らは、少し前のルネサンス期こそ黄金時代だ、
 ミケランジェロと並んで絵が描けるなら最高だ、と言うだろう。
 そのミケランジェロは、もう少し前の13世紀あたりに憧れたかもしれない。


※ベル・エポック(Belle Époque 良き時代)とは、おもに19世紀末から
第一次世界大戦勃発(1914年)までの、パリが繁栄した華やかな時代。


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いま生きているこの時代が、自分にとって最高の時代。
昔は良かったと言う人がいます。昔の聖書時代にもいました(伝道の書7:10)。
世の中は、だんだん悪くなっているのでしょうか? 
今は、救いようのないほど邪悪な時代なのでしょうか? 

最近は、インターネットやケータイなど、何十年か前は見たことも聞いたこともなかった
多くのものが当たり前になりました。情報入手や個人の発言を含め、
いろんなことがずいぶん気軽に自由にできる時代になりました。

つい忘れがちになりますが、昔は物質的には「失われた時代」というより、
「何も無かった時代」でした。相変わらず問題は沢山ありますが、基本的に今の日本は、
衣食足りて礼節をもっと知り、もっと人生を広く深く楽しむことができる時代ではないでしょうか。

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ああ、シャンソン唄いつ、芸術の都パリを歩きたし。
映像は、くすんだような色彩がノスタルジック。パリの情景に酔いしれました。
音楽は、少々退廃的で、甘く、美しく、やるせなく、頭の芯がシビレます。

死ぬまでに一度はパリに行ってみたいと思うのですが、私の場合、今までは時間的に無理、
今は身体的に無理。パリの思い出は、失われ・・・いや、最初からありません。
(※パリの写真とお話なら、こちらのブログ
がいいですよ)
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こんにちは

バーソさん、こんにちは。
「ミッドナイト・イン・パリ」
1900年代の著名人が次から次へと登場してワクワクしますね。
ひげを生やした人、だりかと思ったらダリでした。(笑)登場人物の
人となりの知識がもっとあったら、さらに楽しめたのにと思いました。
バーソさんは当時のファッション、家具、服装、車など興味深かった
でしょう。
ギルはさらに古い時代にスリップすると、その時代の住人(ドガ?)が
ルネッサンス時代はもっとよかった・・・とキリがないんですね。
私もたまに「蝉しぐれ」や卑弥呼の時代にタイムスリップすることを
夢想します。
でも住むならバーソさんやギルが選んだように現在がいい。
10年前よりも今がいいです。10分前よりも今がいいです。
10分前ならバーソさんのこの記事読んでなかったから
(お世辞が少し入っています(笑))。

2013/09/28(土) |URL|エリアンダー [edit]

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2013/09/28(土) || [edit]

エリアンダーさん ありがとうございます^^)

>だりかと思ったらダリでした。
というのは、私も書こうかと一瞬思い、逡巡したのですよ。10分間ほど(笑。

>「蝉しぐれ」や卑弥呼の時代にタイムスリップすることを夢想・・・
政変闘争の時代と、女王の支配する時代・・・。そんな不安定な時代を夢想するとは!
エリアンダーさんは、相当、人を動かす政治力のある方のようですね。
ブログを見て、コメントを読んでいると、職場ではきっと凄腕なんだろうなあ、
と そんな印象を受けますよ。まあ、お世辞も若干入ってますが(笑。

>でも住むなら現在がいい。
時代は進化するもの、すべきものです。そして進化は楽しむべきものです。
と ここで、ついまた聖書の話になって恐縮ですが、
キリスト教では、聖書時代に戻れ!というのが基本的な信条です。
でも、考え方だって、時代に対応して進化していいのではないかと思いますね。

昨夜テレビで、怪我をして休場する相撲取りのニュースを見ました。
あの硬くて高い土俵の周りになぜクッションを置かないのか、
伝統を守りながらでも進化できるだろうに、と思いましたが、
世の中には、考え方をもっと柔軟に進化させたほうがいいものがありますね。

2013/09/28(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

思わぬお計らいに感謝です

バーソ様、感謝です。まさかパリつながりでご紹介頂いていたなんて・・・。また、がんばって書かねば・・・と思う次第です。
「昔は良かった」って若いときは結構耳に障りましたけど、前期高齢者の今が一番いいと思うLevalloesbeeです、だって愉しみが増えたもの・・・。

2013/09/28(土) |URL|Levalloisbee [edit]

Levalloisbeeさん ありがとうございます^^)

私は今はもう、外国に行きたいとはそれほどは思わないのですが、
パリだけは別。死ぬまでに一度は行ってみたい憧れの街です。
古いシャンソン「パリの空の下」や「パリの屋根の下」「パリ祭」などを聴くと、
バルコニー付きの窓から下を見下ろせるパリの古いアパートに住みたくなります。
「バラ色の人生」のメロディを口ずさむと、なぜか涙が出てきます。

そんな街に住んでいたLevalloesbeeさんは、恵まれていますね。羨ましいです。
私は何十年間も旅行や遊びには一切無縁で、パリの情報には全くうといため、
パリのいい写真と文章なのに、コメントがなかなかできず、申し訳ないです。

Levalloesbeeさんは、おそらく私に近い年代だろうと思ってました。
料理もお得意で、人生をエンジョイすることがお上手のようですね。(^^♪

2013/09/28(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

あぁ、わたしもそんなこと考えてた気がします。今の自分がダメだからかんがえちゃうんですね〜。今、こうしていられることに感謝しなくちゃだめですね。
自分で好きな仕事するようになって、寝るまえに、「好きなことができてしあわせだなぁ。。」とつぶやいてから寝ていたころのことを思い出さなくちゃ。
でも、最近は、地球というマザーシップがつかれてきてるんじゃないかと心配です。地球あってこその人生だから、地球にはながいきしてもらわないと。。。あれ?またとりとめがなくなってきた。

パリ、わたしもいってみたいです。

2013/09/29(日) |URL|abe [edit]

abeさん ありがとうございます^^)

まれさんは本質的に真面目なひとですね。
自省心が強いようですね。でも、向上心も強いようですね。
面白いもので、八方ふさがりのようでも、道は必ず開けていきますね。
運の強いひと、つまり積極思考で、意思の強い人は、いい道を拓いていきます。
運が悪いひとは、消極的な傾向が邪魔してますね(実は私がそうなんですが)。

何が楽しいかって、自分で好きな仕事ができるのが一番ではないでしょうか。
その仕事が自分に向いていて、才能があれば、もう何も言うこと無し。
いくら好きでも、先天的に才能があまりない人もいますからね。
この映画を観ていたら、登場する作家や画家たちがみな自分に自信をもって、
人生を謳歌しているようで、うらやましく思いました。

「才能」は、聖書的に「賜物」という言い方をします。
すなわち、才能とは、天(親)から賜った先天的な感覚、感性です。
あるいは、その感性を向上させられるようになった後天的な機会なども
含まれるでしょうかね。
それを磨き上げるか、サビつかせてしまうかは、そのひとの意志次第。
まれさんは、以前より大変でしょうけど、以前より輝いてるように
見えますよ。芸術的な才能がある人はいいですねー。(^ム^)
(パリに行ったことがないなんて、ちょっと意外でした)

2013/09/29(日) |URL|☆バーソ☆ [edit]

おいたわしや

バーソさん、こんばんは。
ダリのダジャレ、私だって11分半考えた末書いたんですよ。バーソさんの
好きそうな駄洒落だったので使っちゃあ悪いかなと思ったのですが、
早いもの勝ちですから。(笑)
私の友人が教えてくれた駄洒落にこんなのがありました。
ある人がタイムスリップで未来に行ってみると、年を取り、病気で、
尾羽打ち枯らした自分を発見、思わず声をかけました。
「おいたわしや」
昨日、本屋でタイムスリップものの新刊を見つけました。スティーブン・キングが書いた「11/22/63」です。上下1000ページ余、4400円もする本で、
ちょっと躊躇しています。ケネデイ元大統領の暗殺を阻止するために
タイムスリップする男の話で、評判がよく、特にラストが感涙ものだ
そうです。ちゃっかりラストだけ読んできましたが、タイムスリップ
特有の切なさがあってジーンときましたよ。

2013/09/30(月) |URL|エリアンダー [edit]

エリアンダーさん ありがとうございます^^)

「おいたわしや」。むむっ、そうですか。なるほどねー。
うまいもんだなあと言うべきか、絶品の駄洒落やなあと言うべきか。
しかし、尾羽打ち枯らすが由来であれば、「おいたたかや」がいいのではないか、
あるいは現状に即して、「おいたぼくや」と言い換えたほうがいいのか。
これは少々悩ましいところで、おおよそ12分ぐらいは熟考しましたよ(笑。

『11/22/63』は、早速、図書館で検索して予約しました。
上下1000ページ余、4400円もして、S.キングの小説なら、この方法に限ります(笑。
エリアンダーさんがジーンときた本は、ぜひとも読まねばなりません。
もし映画化されれば、俳優はジーン・ハックマンあたりでしょうかね。
あ、このエンディングは、何と言うか、特有の切なさがありますね(笑。

2013/09/30(月) |URL|☆バーソ☆ [edit]

あれれ~っ!
又やっちゃった~
コメント送信押さなかったのかも
なんだか同じコメント入れるのって
恥ずかしいな~(^^ゞ
簡単に
babaは未だに
幸せを捜しています(>_<)

2013/10/02(水) |URL|babatyama [edit]

Lady-babaさん ありがとうございます^^)

送信されなかったですか。私はせっかちなせいで、以前、送信ボタンを押したらすぐに
右上の「閉じる」ボタンを押していたため、送信されてないことが時々ありました。
名前の書き忘れや誤字も時々あり、babaさんへのブログにも何度かありました。(~_~)

>babaは未だに 幸せを捜しています(>_<)
まあ、いま十分に幸せ状態にいるように見えますが、まだ捜してるんですか。
ということは、いっそうのクオリティを求めているということでしょうかね。
「自分の好きな良いものを」捜すのが人生哲学なら当たり前でしょうか。(^J^)

いま楽しくなくて、他に幸せがないか捜し続けるのは、賢明ではないでしょうが、
もっと楽しいことはないかと捜すのは、進化向上であり、いいことなんでしょうね。

2013/10/02(水) |URL|☆バーソ☆ [edit]

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