「バーソは自由に」

考え方はいろいろあるから面白い

 耳袋「貨殖工夫の事」は、人生観と幸福の秘訣を考えさせる。 


 生きる力がグングン伸びるバーソ人生攻略講座 (^^)/


お金をやす秘訣に関わる質問で クエスチョン す。

以下の文を読んで、問いを考えなさい。


 耳袋「貨殖工夫の事 かねをためるコツ 」現代訳


 享保の時代に藪主計頭(やぶ かずえのかみ)という人がいた。
 御側衆(おそばしゅう)を勤め、隠居して「大休」という号を名乗ってからも登城したことがあった人である。
 主計頭は質素倹約を旨とし、存命中、上質の金塊を三個、親しい子孫を選んで財産分与したそうだ。

 ある人が蓄財の秘訣を尋ねたら、次のように答えた。
「風雨や地震などがあると家来を呼び、『昨夜の嵐で屋敷にどれほどの被害があったか』と聞く。家来は主人の気持ちを忖度し、何の被害がなかったとしても、『これこれの被害が生じ、修理には何十両かかります』と答える。その費用を取り置きして蓄えているのだ」

 馬鹿な話のようだが、贈答、冠婚葬祭、朝夕昼夜すべてにわたって、そのような定めを設けていたので、だんだんと蓄財を成したということである。

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※『耳袋』=根岸鎮衛著の近世後期の随筆。街談・巷説・奇聞の類を集めた全10巻×100話。
※「御側衆」=江戸幕府の職名。江戸城に交代で宿直し、将軍の近くにあって小姓などを支配し、夜間は老中に代って城中の事務を処理した。



①最初は三択問題です。上記の話を読んで、どう思いましたか?

 A.主計頭の生き方に賛成する。  (   )
 B.主計頭の生き方に同意できない。(   )
 C.どちらでもない。分からない。 (   )

 旭日旗と国家安康。泣く子と難くせには敵わない。 


「ねえ、ご隠居。漫才のパックン、知ってます?」
「熊さん、そのぐらいのことは知っておるよ。ハーバード大出身のお笑い芸人だ
ろう」
「ネットに出てたんですがね、パックンが『日本はホロコーストをやったドイツ
のナチと同等だ。相手が嫌がっている旭日旗は禁止すべきだ。我慢するのが日本
人のおもてなしの心だ』
と言ったそうです」
「その話は知っとるよ」
「さすが、地獄耳のご隠居だ」
「まあ、地獄往きが近いからなあ」
「ネットのコメントでは、『ドイツは民間人の女子供まで600万人も殺したが、
日本は韓国を併合しただけで戦争なんかしてない。そんな地獄行きのナチと日本
を同等にみなすのはおかしいって、パックンがずいぶん叩かれてました」
「ネットで騒がれたようだが、正確にはちょっと違う」
「えっ、違うんですか」
「ネットの情報もすべてが真実ではない。しっかり元ネタを確かめないといかん。
じつはあたしも、ひどい話だと思ったので調べた」
「この動画ですか」

 
  BS-TBS『BS報道1930』

 「夜目遠目笠の内」のことわざがなかなか面白い。 


 さぁさ、ご用とお急ぎでないお方は、ゆっくりと聞ぃてらっしゃい。
 夜目遠目笠の内、物の文目(あやめ=模様)がよく分からんように、私の口上
も聞ぃてもらわぬと、何のことやらさっぱり分からぬ道理になってござる。
 で、お立合い、手前持ちいだしたる『バーソ冗級ことわざ辞典』。よくよく読
めば、その効能は知恵と才覚が目から耳に抜けること間違いなしは幸水、長十郎。

         utag5.jpg 歌川国芳『金魚づくし』



      バーソ冗級ことわざ辞典 
                    ※ご注意:青字部分はあまり信用してはいけません。


夜目 遠目 笠の内(よめ とおめ かさのうち)

【通釈】
女性の容貌は、夜暗い状況や、遠くから見たり、笠をかぶっている時は
はっきり見えないために、美しい方は、より美しく見え、そうでない方は身の丈
に合わせて頑張ってほしいという意味。昨今、夜は街が明るくなり、ハズキルー
ペが売られ、三度笠は売られてないせいか、美女がおらんとお嘆きの貴兄もいる。

【注釈】
笠については、造りが良く、デザインがお洒落で、本人に品格があれば、
女性はすこぶる美しい。そうでない女性が百円ショップの笠をかぶって、どうし
て美しく見えようか。なお、高級傘をあれこれ買う女性には、「君の瞳に乾杯!
荷物、カサバランカ?」と言うとよい。ブランド物を着て厚化粧をすれば美しく
なると思っている奥方には、「あれから40年!」と言うとよい。聞き分けのない
女性の頬を時の流れのままに一つ二つ張り倒す男は、笠ブランカダンディという。

【由来】雨で蓑笠を借りに来た太田道灌に、その家の嫁が「七重八重花は咲けど
も山吹の実の一つだになきぞ悲しき」と言った話は誤報であり、「よめ(嫁)は、
とおめん(当面)、は貸せんどす、うち」と、はっきり断った故事から来て
いる。この「うち」とは、「私」という意の京都弁と、「家」という意の二重の
意味が掛けられており、さすがに古歌に通じた女性の台詞だと同感する人も多い。

【反語】朝目近目坂の外 (美人が朝っぱらから坂の外に転落すれば 顔は壊れる)

【類語】夜目遠目すっぴんぴん (素顔が美しいなら どこから見ても天女である)

【類語】色目流目すっぽんぽん (このような状況で 顔だけ見続ける男はいない)

【類語】駄目涙目すってんてん (鼻の下を伸ばしていると 身ぐるみ剥がされる)

【歌詞】女は夜目遠目がいい。笠は深めにかぶったほうがいい。女は無口なひと
がいい。時々むせび泣くほうがいい。夜ふけてさびしくなったら、ぼんやりいれ
ばいい。さかさにあぶったらイカん。しみじみ飲めば、想い出だけが行き過ぎる。

 今昔物語の検非違使。清水の舞台からカッコよく滑空せり。 


「清水の舞台から飛び降りる」の慣用句はよく知られていますが、平安末期に書
かれた『今昔物語』に、そこから実際に飛び降りて滑空した男の話が出ています。

 心理学者の河合隼雄は、「今昔物語の内容は『昔は今』と読み替えたいほどで、
一つひとつの物語が超近代(ポストモダン)の知恵を含んでいる」と述べました。

 そこで、その男が決断飛行した昔話から、今に生きる知恵を得たいと思います。


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 参考絵:一鶯斎芳梅「清水の舞台から飛び降りる女」(安政後期 1857~1860頃)



『今昔物語集』巻十九の四十
「検非違使 忠明 清水にして敵にあひて命を存すること」


 今は昔、忠明とい検非違使(けびいし)ありけり。
 若男にてありける時、清水の橋殿にして、京童部(きょうわらわべ)といさかひをしけり。
 京童部、刀を抜きて、忠明を立てこめて殺さむとしければ、忠明も刀を抜きて、御堂の方ざまに逃ぐるに、御堂の東の端に、京童部あまた立ちて向かひければ、その傍にえ逃げずして、蔀(しとみ=板戸)のもとのありけるを取りて、脇に挟みて、前の谷に躍り落つるに、蔀のもとに風しぶかれて、谷底に鳥の居るやうに、やうやく落ち入りにければ、そこより逃げて去にけり。 
 京童部、谷を見下ろして、あさましがりてなむ立ち並みて見ける。

 忠明、京童部の刀を抜きて立ち向かひける時、御堂の方に向きて、
「観音、助けたまへ」
と申しければ、ひとへにこれその故なりとなむ思ひける。
 忠明が語りけるを聞き継ぎて、かく語り伝へたるとや。


《現代語訳》
 今となっては昔の話だが、忠明という検非違使(けびいし)がいた。
 若かりしとき、清水寺の橋殿で、都の不良青年らと喧嘩をした。
 不良らが、刀を抜いて忠明を取り囲んで殺そうとしたので、忠明も刀を抜いて清水寺の本堂のほうへ逃げたら、本堂の東の端に彼らが大勢立って忠明に向かってきたので、そちらのほうに逃げることができない。
 板を張った格子戸の下半分があったのを取って、脇に挟んで前の清水の谷へ飛び降りたところ、その板戸が下からの風にあおられ、谷底に鳥が降りるようにゆっくり落ちたので、忠明は逃げ去った。
 京の不良らは、谷を見下ろし、驚き呆れ、立ち並んで見た。

 忠明は、若者らが刀を抜いて立ち向かってきたとき、本堂のほうに向いて
「観音様、お助けください」
と願ったので、自分が助かったのは、ひとえにそのおかげだと思った。
 忠明がこう語ったのを聞いた人々が語り伝えているという。 


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