「バーソは自由に」

考え方はいろいろあるから面白い

 有難いと分かれば感謝したくなる。釈迦の「盲亀浮木」の話。 


  有難や有難や 有難や有難や
   金がなければ くよくよします
    女に振られりゃ 泣きまする
     腹がへったら おまんまたべて
      寿命(いのち)尽きれば あの世行き
           ―――――浜口庫之助『有難や節』


クマ「ちわ~、ご隠居、家でもマスクして、コロナ萎縮やってますね」
陰「熊さん、《萎縮》とは引きこもりだが、《自粛》は善いことを考える活性的な時だ。コロナを軽く見てはいかんが、怖れ過ぎてもいかんよ」(※1)
クマ「でも、コロナマークツーが来たらどうするんで?」
隠「まだ第二波は来ておらんよ。いまはもっと《有難い》という気持ちを持ったほうがいいかもな」
クマ「俺は借金だらけ、ご隠居はシワだらけ、猫は毛だらけ灰だらけ。なのに、なんで有難いんで?」
隠「熊さんや、《有難い》という言葉が、どうして《うれしい》とか《感謝》の意味なのか、分かるか?」
クマ「自慢じゃねえが、分かりません」
「では、有難い話をしよう。『盲亀浮木もうきふぼく』と言って、お釈迦さんが弟子の阿南に語った話だ。一匹の盲目の亀が広い大きい海の底にいる。海のどこかに、小さな孔が開いた一本の丸太がぷかりぷかりとただよっている。亀は百年に一度だけ海面に顔を出すが、ちょうど浮かび上がったとき、亀の頭がその丸太の孔にすっぽり入ることがあるか?


 zzxqlk.jpg Pixabay

 出会うべき人と出遭って、人は幸福になる(後編)。  

 
 世界中の皆さまのご多幸を願い、《幸い》な話の後編でございます。

          ______________

「熊さんよ、よく『上みて暮らすな、下みて暮らせ』と言われるが、下と比較す
れば幸せに感じるという心理は私たち凡人にはあるなあ。
 だが、宗教心があった宮澤賢治は、さすがにいいことを言っている。


  世界ぜんたいが幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない。

「なるほどねえ、でも、ご隠居。あっしは、とりあえず自分が幸せになりてえで
す」
「そうだな。『とりあえず』っていうのがいいな。自分を愛せる者が他の人を愛
せるのだから、自分ファーストは必ずしも悪いことではない。とりあえず、まず
は自分が幸せになり、そうして他の人も幸せになることも考えられたらいいなあ。
 芥川龍之介がこんな皮肉なことを言っているぞ。

  ある仕合せ者 彼は誰よりも単純だった 
――――『侏儒の言葉』


      nybiuh.jpg NEW YORKER

 出会うべき人と出遭って、人は幸福になる(前編)。 


 え~、本年最後は明るく「さいわい」な話で、ご機嫌をうかがいます。
          ______________

「ちわ~、ご隠居。年末ジャンボ、いくら買いました?」
「熊さんよ、宝くじの確率は一等七億円が二千万分の一。十万円一つ当てるにも
百五十万円くらい買わないといけないらしい。そんな不確かなもの、あたしは買
わない」
「でも、あっしは早く、いい運といい女に巡り会いてえなあ」
「ま、いい女は無理だろうが、運は天任せ。幸せは山のあなたと私の空遠くから
降ってくる。運が良ければラッキー、つまり幸運となり、その運に満足できれば
ハッピー、すなわち幸福となる」
「はあ、ラッキーとハッピーはちょっと違うんだ」
「面白いことに英語のハッピーの語源は、ハプニングつまり《偶然》から来てい
るのだよ」

 canvas36.jpg ※1

 目は口ほどに物を言い、心の中に罪をはらませる。 


「目を白黒させる」という慣用句がありますが、
白目があるのは、霊長類ではヒトだけだそうです。
※1

どうしてかというと、
もし肉食動物に、ヒトのような白黒がはっきりした目があれば、
どこを見ているのか分かりやすいので、獲物に気付かれやすくなります。
草食動物も、どこを見ているのかが分かると、捕食者に狙われやすくなります。
(だから米国大統領のそばにいる警護員は黒メガネを掛けているのですね)

なので、人間に白目があるのは、
目のコミュニケーション能力を強化するためと言われています。

Taylorro.jpg
※2

というわけで、今回は、目の視力以外の社会的な付加機能の話です。



back to TOP