「バーソは自由に」

 考え方はいろいろあるから面白い。

 芥川龍之介の未完・未発表の作品「人と死」。 

《不老不死》の秘薬があった。互いにライバル争いをしていた二人の女性が、
その秘薬を手に入れ、みごと若返りに成功する。

だが秘薬には、肉体が新陳代謝や修復作用をしないという落とし穴があった。
二人は首の骨が折れても、腹に風穴が空いても、永遠に死ななくなったのだ。

『永遠(とわ)に美しく・・・』1992年ユニヴァーサル映画

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出演:メリル・ストリープ、ブルース・ウィリス、ゴールディ・ホーン


死ぬのはつらいのか、死ねないのはつらいのか、と文豪が問い掛けています。
芥川龍之介の小戯曲 『人と死』 。未定稿・未発表の作品です。

人間と月の対話ですが、どうってことないようで、味わいがある作品ですよ。


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 萩原朔太郎の『死なない蛸』は、意識が怨念になっている。  


僕はタコ君である。イカくんではない。
イカくんは噛むほどに味が出るイイやつではあるのだが。

僕はタコさんウィンナーとか言われ、お弁当箱の中では、かわいい存在だが、
映画や小説の中では、ひっぱりだこの超絶的スターである事をご存じだろうか。
大抵はすっぴんのまま、あらゆる悪計を巡らすところの蛸は
すなわち僕に他ならないのだ。

例を幾つか挙げよう。
北欧では伝承の海の怪物「クラーケン」として出没し、ハバマ諸島近海では
ノーチラス号に襲い掛かり(1)、キング・コングの頭に噛み付き(2)
メガ・シャークと死闘を繰り広げ(3)、怪しげな宇宙人として地球人を驚かせ(4)
幽霊船「フライング・ダッチマン号」の不死身の船長になり(5)
おもろいプロボクサーになり(6)、タコ社長と呼ばれ(7)
大王イカ君と間違えられ・・・八面八臂、口八丁手八兆の大活躍をしてきたのだ。

それなのに、その強い僕でも完璧にタコにされるほど精神力がべらぼうに
物凄い蛸が居るのである。
萩原朔太郎の「死なない蛸」っていう、スカンタコなヤツなんですがね。


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①Vingt mille lieues sous les mers, de Jules Verne Gravure Henri Théophile Hildibrand (1870)

 「ユートピア」は実現可能な楽園か。 

「何々トピア」の名称が大はやりのようだ。
Googleで検索したら「トピア」では477,000件、「とぴあ」では627,000件ヒットした。

漫才の「ゆーとぴあ」は解散したが、遊トピア、湯トピア、シートピア、エコトピア、
ボートピア、シルバートピア、マリントピア、FMゆーとぴあ、JAとぴあ・・・と無数やたらにある。

元は、イギリスの思想家トマス・モアが1516年にラテン語で出版した著作
ユートピア』に登場する架空の国家の名前である。

「Utopia」は、ギリシア語の「ou・無い」と「topos・場所」を組み合わせた造語で、
《どこにも無い場所》を意図とした地名であると説明されることが多い。

しかし文中に「Eutopia」としている記述もあり、「eu・良い」という接頭語も掛けて、
《素晴らしく良い場所であるが、どこにもない場所》を意味するものだったと見られている。

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《どこにも無い》の英語「Nowhere」を逆に綴った『エレホン』(Erewhon)
という言葉があるが、これは英国の作家サミュエル・バトラーが書いた同名のユートピア小説から。

 妻の、夫の、犬の、そして恋愛の「十戒」。  

「十戒」は、モーセが神から与えられた旧約聖書の《十の言葉》のことですが、
「十戒」のモジリアーニ じゃなく、もじり、焼き直し、パロディ、オマージュ、
リメイク、二次創作物、換骨奪胎のようなアレンジ版がいろいろあるんですね。

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最初は欧米のジョーク「妻と夫の十戒」。夫婦には普遍的な念願要望かもしれません。

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