「バーソは自由に」

考え方はいろいろあるから面白い

 ブラックホール。人の英知が宇宙の叡智を捉えた。 


1枚の撮像写真が、目に見えない「ブラックホール」を証明したようです。

重力が強すぎて光さえ脱出できないという暗黒の天体ブラックホール。
その存在はアインシュタインの一般相対性理論によって予言されていましたが、
4月10日、史上初めて、M87銀河中心部の撮影に成功したと発表されました。

akiwjj.jpg●赤いリングは渦を巻いてブラックホールに吸
い込まれていく超高温のガス(プラズマ)。※1
●ブラックホールは、このガスの衣を球状にま
とっているような状態で暗く写っている。※2

●光(電波)は超高温ガスからの放射で、最高温
度60億度以上はブラックホールである証拠。
●赤いリング(降着円盤)の直径は1000億kmで、
太陽系の冥王星までがすっぽり収まる。
●降着円盤の質量は太陽の約65億倍。
 
●赤いリングの下半分が明るく、上半分が暗く見えているのは、ガスが光速に近
い速度で超巨大ブラックホールをぐるぐると周回しているため、光のドップラー
効果とドップラーブーストという現象により、光がこちらに近づくとき(下半分)
は明るく、こちらから遠ざかるとき(上半分)は暗く見える。


撮影はEHT (Event Horizon Telescope) イベント・ホライズン・テレスコープ  という、世界6地点8台の電波望遠
鏡を組み合わせた「電波干渉計技術」が成し遂げました。
※3

5500万光年彼方にあるブラックホールは、地球から月面上の野球ボールを見たぐ
らいの極小サイズなので、撮影するには地球サイズの巨大電波望遠鏡が必要です。

そこで世界6地点にある8台の電波望遠鏡で、地球の自転を利用し、観測点を変
えて多数のデータを集め、不足している情報はデジタル画像処理で補間すること
で、地球サイズの仮想反射鏡を実現しています。視力は人の300万倍だそうです。


 EHTを構成する地球上6地点8台の電波望遠鏡。
 (実線はM87の観測の組合せ。波線は較正天体3C279の観測に使われた組合せ)
   kkuri3.jpg
  Image by the Event Horizon Telescope Collaboration[1] (CC BY 3.0) 




 5500万光年彼方のブラックホールに超々々ズームイン。
 この国立天文台の会見映像は19分15秒ー20分11秒が圧巻です。→YouTube

 black919.jpg
 30分48秒からは、日本がM87撮影では主導的提案をし、大きく貢献したことも分かります。


なるほど。見えないブラックホールも、こうして存在を確認できるのですね。

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さて、われらが太陽系も宇宙の深遠と不思議を物語っています。
太陽系はどのように始まったのか?と考えたことはないですか。


史上最高の科学者アイザック・ニュートン卿に、こんな逸話があります。※4


 あるとき、ニュートン卿が、熟練した機械工に太陽系の精密な模型を作らせ、部屋の中に置いていました。

         pur5.jpg
        (イメージです。http://abyss.uoregon.edu/~js/ast123/lectures/lec05.html)

 その模型は、歯車やベルトがうまく組み合わされ、各惑星を表す球体が実物そっくりに連動して軌道を回るように出来ています。
 ある日、無神論の友人が訪ねてきて、模型を操作し、感心して訊ねます。
「じつに見事なものだねえ。誰が作ったのかね」
「誰が作ったのでもないよ」とニュートンが澄ました顔で答えると、友人は怒って、こう言います。
「私を馬鹿者だと思っているのか。これは誰か天才が作ったに違いないが、製作者は誰かと聞いているのだ」
 そこでニュートンは静かに、その友人に言いました。
「いいかね。太陽系の惑星は1年に1秒の狂いもなく極めて精緻に動いている。宇宙の偉大な法則は君も知っているはずだ。この模型は、その太陽系を模した単なるおもちゃにすぎない。この模型には製作者がいないと言うと、君は信じない。ところが、大もとの太陽系には製作者はおらず、ひとりでに出来たのだと君は言う。一体なぜ、そんな不調和な考え方になるのかね」
.

こうしてニュートンは無神論の友人を得心させたということです。


ニュートンは著書『プリンキピア』の中で、こんな考えを述べています。
太陽、惑星、彗星から成る極めて美しい天体系は、知性を有する強力な実在
者の意図と統御があって、初めて存在するようになったとしか言いようがない」


アインシュタインも同様のことを述べています。
私は、神の天地創造の“足跡”を探していく人間である」

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意図統御が偶然に生じたり、知性が勝手無秩序に進化することはあり得ません。
宇宙にはどこを見ても理知があることは、誰しも認めざるを得ない事実でしょう。

宇宙に見られる叡智を、白髭老人姿の神様とは無関係の、根源とかクリエーター、
サムシンググレート、Godなどと呼ぶのは、非科学的で道理を外れていますかね。






参考―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※1:ブラックホールに吸い込まれていく物体から出る光(電波)は、重力による赤方偏移を受けるた
め次第に赤っぽくなり、やがて可視光領域を外れて見えなくなる。

※2:赤いドーナツ状のリングは、その形が直接見えているわけではなく、その光はブラックホール
の強大な重力が曲げているため、光線はブラックホールをぐるっと迂回してやって来る。上下左右か
ら迂回してきた光線を全部合わせると、M87をこのようにぐるりと取り囲んでいるように見えるのだ
という。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56127?page=6

※3:EHT(イベント・ホライズン・テレスコープ)とは、地球上にある電波望遠鏡を超長基線電波干
渉法(VLBI)を用いて結合させ、銀河の中心にある超巨大ブラックホールの姿を捉えるプロジェクト。
イベントホライズンとは、事象の地平面(光でも届かなくなる領域=情報伝達の境界面)を意味する。
(参考:EHT撮影法についてはこの動画の説明が分かりやすいですよ。→クリック)

※4:アイザック・ニュートン卿の逸話は、17世紀のドイツ出身の学者アタナシウス・キルヒャーの
逸話だと言う人もいる。しかし話の趣旨は、別にニュートンによるものでなくても納得できるはず。
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 塩狩峠事件の自己犠牲の死は立派だが哀れか。 


4月中旬、東京では満開の桜がだいぶ散りましたが、
5月中旬、北海道上川郡 塩狩峠 では「一目千本櫻」といって、
約1600本ものエゾヤマ桜が咲き乱れるそうです。

明治42年2月28日、その塩狩峠で、一つの命が悲しく、美しく咲き散りました。
最終急行列車が宗谷本線唯一の難所「塩狩峠」の頂上付近に差し掛かったとき、
突然、連結器が外れ、最後尾の客車が上り急勾配をバックし始めました。
乗客は転覆を恐れてパニックになります。

たまたま乗り合わせていた鉄道職員が、客車後部のデッキに走って行き、
渾身の力を込めて手動ブレーキのハンドルを回します。
しかし客車は減速はしたものの、完全には停止しません。
このままだと客車は加速し、カーブの所で真っ暗闇の中に転覆するのは必至です。

   
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 「ウェルウィッチ」は砂漠で千年以上も生きる奇想天外な植物だ。 


 吾輩は奇想天外である

 吾輩は草である。極め付きの珍しい草である。名前は奇想天外である。
 どこで生まれたかほとんど見当はつく。雨が滅多に降らない土地に生え出た事
だけはよく記憶している。

 吾輩はここで初めて人間というものを見た。しかしあとで聞くと人間というの
は一番獰猛な種族で、吾輩の仲間である草族の若いのを切り取っては生や煮て食
うという話である。しかし吾輩が知る人間はうわーとかおおーと云って喜んでお
るようであったから、別段恐ろしいとも思わなかった。

 吾輩はここで800年か、1000年か、あるいは1000年以上生きている。毎日毎
日が同じような日々であるからして、厳密に何年経ったかとんと覚えていない。
ところが人間は、野の草が1000年も生きているのは奇想天外、不可思議、奇妙
奇天烈、四捨五入、出前迅速、落書き無用などと訳の分からん事を云って嘆賞の
念を抱いているようだ。人間は単調すぎる人生に生きる価値があると思っている
のだろうか。


  wiu4.jpg
  pixabay

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