「バーソは自由に」

考え方はいろいろあるから面白い

 『最後の晩餐』は、ルネサンスの人間性尊重思想を示す。(後編) 


前回は『最後の晩餐』の絵には十二使徒の中に女性が描かれていることを考えた。

イエスの右隣(向かって左隣)にいる人物は、使徒ヨハネではなく、絵を見ても分
かる通り《女性》であり、マグダラのマリアらしいことを聖書から解き明かした。


『最後の晩餐』のジャンピエトリーノの模写 (※レオナルドの制作助手であった可能性がある)
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二人の間には大きなV字型のスペースが空いている。聖書的には二人は密着しているはずだが。

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 レオナルドの『最後の晩餐』には女性の弟子が描かれている。(前編) 


文化は過去を巻き戻しながら近未来を再生していく。
「ルネサンス」とはフランス語で“再生”とか“復活”の意だが、
なぜ、そんな復興運動が突然の嵐のように14世紀イタリアに起きたのか?

中世は、教会が巨大な権限を持っていたために、社会が暗く、閉塞していた。
そこで古典古代のギリシャ、ローマの文化が繁栄していた時代に戻り、
人間性を解放し、現世を謳歌し、個性を尊重しようとする機運が生じた。


レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』に、そのアンチ教会の思想が見える。

下の絵は、イエスが十二弟子と最後の晩餐をした際、「あなた方の中に裏切り者
がいる」と述べた有名な場面を描いているが、単なる“写実的”な宗教画ではない。

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レオナルド・ダ・ヴィンチ(1495-1498) 420×910cm サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院(ミラノ)

 人は死後、天国か地獄に行くのか、無存在になるのか。 


死んだら地獄と極楽のどちらに行きたいか?と意地悪な記者に聞かれて、
「どっちでもいいさ。そのどちらにも会いたい友人がいるのでね」。
 ―――― ジャン・コクトー (フランスの詩人 1889-1963)


この世界にはサッカーの神様がいる。
超一流のサッカー選手は、人々から神のように偶像視され、誉めそやされている。
年収100億円以上、モテモテで、この世の天国を味わっている選手もいるようだ。

しかし、もしイエスを信じていないなら、天国には行けない。地獄行きである。
超イケメンでもイスラムや無神論者なら、天国には行けない。地獄行きである。
キリスト教は排他的で、狭きゴールを通らなければ “得天”できないからだ。


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ピーテル・ブリューゲル1世[下絵]ピーテル・ファン・デル・ヘイデン[彫版]『最後の審判』部分(1558年)

 リンゴの静物画は、誘惑と芸術の果実だ。 


 リンゴを見て、芸術家はイマジネーションをふくらませる。
 リンゴの落ちるのを見て、科学者は万有の法則を思いつく。
 リンゴをかじると歯から血が出ませんか。
 一日一個のリンゴで医者知らず。
 椎名林檎の名は、欲しいなリンゴのもじりだろう。
 リンゴに毒は入ってないかしら。私は世界で一番美しいかしら。
 りんごりんご、紅りんご。それそれ、日が照る、芽が萌える。
 林檎をわれにあたへしは、薄紅の秋の実に、人こひ初めしはじめなり。


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ポール・セザンヌ『りんごとオレンジのある静物』。彼は生涯(1839.1.19-1906.10.23)に制作
した200点の静物画のうち、りんごを60点以上も描き、《リンゴの画家》と言われたそうです。



果物の静物画といえばリンゴが主役。リンゴの詞や詩もピックアップしました。


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